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上期決算「KDDI・ソフトバンク」と「ドコモ」で明暗が分かれたワケ 鍵を握る“メインブランドへの移行”

ITmedia Mobile / 2024年11月9日 6時5分

 決算説明会では、同社の代表取締役社長執行役員兼CEO、宮川潤一氏が「『ソフトバンク』への移行収支」と題したデータを公開した。これによると、2023年度の上期は、ソフトバンクからY!mobile(ワイモバイル)への移行が超過しており、収支はマイナスだった。これに対し、2024年度上期はY!mobileからソフトバンクへの移行がプラスになった。これは、通信料値下げ以降、初めてのことだ。

 宮川氏は、「通信料値下げの結果、Y!mobileがメインになり、価格重視のお客さまの移動が活発になった。ソフトバンクとY!mobileブランドのすみ分けに注力し、昨年度ペイトクを出したが、その評価も高まり、徐々にソフトバンクへの移行が増えてきた」と語る。PayPayでの還元率上昇と大容量、無制限のデータ容量を組み合わせたペイトクが浸透することで、風向きが変わってきたというわけだ。

 宮川氏は、「数を追いかけて無駄な獲得コストをかけるよりも、中身を改善した方がいい。どちらかといえば、ソフトバンクブランドとY!mobileブランドの入れ替え(促進)にお金を使っていく」と語る。KDDIもメインブランドへの移行数は重視しており、2社とも、金融・決済連携の料金プランによって、メインブランドへの移行を促進する方針にかじを切ったといえる。

●auマネ活プランやペイトクに改定の兆し? 2社は特典見直しを示唆

 とはいえ、データ容量が無制限で、かつ金融・決済サービスと連動した料金プランはまだスタートしたばかり。2社ともキャンペーンとして契約当初の還元率を上げるような施策は用意しているが、その効果も徐々に切れつつある。例えば、auのauマネ活プランは、au PAYゴールドカードで料金を支払うと、その金額に対して20%のポイント還元が受けられるが、これは12カ月間限定。開始当初に契約したユーザーは、既に特典が終了している。

 同様に、ペイトク無制限も契約時点ではキャンペーンで初めて契約したときの還元率が5%から10%に上昇する。上限は4000円から変わらないが、ここに達しやすくなるのがメリットだ。5%だと1カ月に8万円使わないと還元を受け切れないのに対し、10%であれば4万円で4000ポイントを受け取ることができる。料金プランの恩恵をより感じやすくなるといえる。ただし、こちらの特典も料金プラン適用から3カ月間限定。キャンペーンが終了すると、通常と付与率は5%まで下がる。

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