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「Xiaomi 14T/14T Pro」開発の舞台裏 深化したライカとの協業、スマホの中身も強化して「ギアが2段上がった」

ITmedia Mobile / 2024年11月19日 12時9分

―― ラインアップが増えると、ショップも必要になりそうです。

大沼氏 そういったところも拡大しなければなりません。ポップアップストアでの経験や課題を精査しながらですね。中国、香港、台湾ではしっかりショップが立ち上がっていますが、日本も同じようにしていかなければなりません。流通や価格の考え方は異なりますが、目指しているのはそういったところです。

安達氏 通常のスマホメーカーだと年2回ぐらい大きなローンチがあります。一方で、昨年ぐらいから、家電製品だったり、スマホとは関係のない商品を出したりしたことで、ユーザーやメディアとの接点が増えたと思っています。確かにスマホの新製品は大きな区切りにはなりますが、そういった製品で常にXiaomiのニュースやブランドに触れていただければ、面白そうと思ってご購入いただけるものも増えてきます。日本で少しずつ認知が広がり、受け入れられてくれればと考えています。

―― スマホやタブレット以外だと、どんな製品が売れ筋ですか。

安達氏 結構ありますが、Buds(ワイヤレスイヤフォン)は実際に伸びています。安いのもそうですし、1万円以下でノイズキャンセリングが付いている「Redmi Buds 5 Pro」はコスパがいいと好評でした。他にも、スマートバンドは定番商品です。スマートウォッチも、3980円で出した「Redmi Watch 5 Active」は動きがいいですね。安いものだとノーブランドに近いものも多いですが、Xiaomiの製品はアプリもご用意して、サポートもしっかりしているブランドのお手頃な製品として評判になっています。

―― スマホと連携しないような製品だといかがですか。

安達氏 チューナーレステレビも、結構な数が出ました。100型は誰が買うんだという声もありましたが、あれも結構な売れ行きです。

大沼氏 それが今後も続くのか、点としての現象なのかは分かりませんが、正直数には私も驚きました。広い家って結構あるんだなと(笑)。商品や品ぞろえが豊富にご提供できる力強さを見せたかったというのが投入の狙いです。

●取材を終えて:“もう1社のライカスマホ”がある日本市場でどう存在感を示すか

 シャープとのバッティングもあり、これまで日本市場でライカブランドを冠することができなかったXiaomiだが、Xiaomi 14 Ultra投入時にその問題も解決された。結果として、コストパフォーマンスに優れたXiaomi 14T/14T Proの魅力も大きく高まることになった。これまでは充電速度にフォーカスした訴求をしていたが、2024年はいよいよその本領を発揮できるようになったといえる。反響を見ると、大沼氏がコメントしていたように、Xiaomi 14 Ultraの余韻がある中での発表も正解だったことが分かる。

 日本市場で順調に存在感を高めているXiaomiだが、取り扱いキャリアの拡大は今後の課題といえるかもしれない。規模を追い求めるのであれば、中国ブランドの製品発売に二の足を踏んでいるように見えるドコモの“攻略”も必須になる。また、本インタビュー後にシャープもフラグシップモデルの「AQUOS R9 pro」を発表し、Xiaomi 14 Ultraに真っ向から対抗してきた。“もう1社のライカスマホ”がある日本市場では、他国以上にユーザーへのアピールも必要になりそうだ。

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