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JRグループが廃止する「往復乗車券」「連続乗車券」って何? そもそもなぜなくすの?

ITmedia Mobile / 2024年12月6日 15時5分

 有効期限は2枚の合算となる一方で、途中下車の可否はそれぞれの乗車券の距離で判断される。上記のケースの場合、1枚目は100km超なので途中下車可だが、2枚目は100km以下なので途中下車できない。

パターン2:「一部が重複する」経路に乗車する場合

 東北本線の新白河駅(福島県西郷村)から福島駅(福島県福島市)に向かい、東北本線の郡山駅(福島県郡山駅)に戻ってくる場合、福島~郡山間が“重複”することになる。一般的には「新白河~福島」と「福島~郡山」でそれぞれ片道乗車券を購入したくなるところだが、このパターンの場合は郡山から福島間の経路が重複するため連続乗車券としても購入できる。この場合、運賃計算は以下の通りとなる。

・1枚目の連続乗車券:新白河~福島間で1520円(88km)

・2枚目の連続乗車券:福島~郡山間で860円(47km)

 運賃は合算して2380円となる。このパターンのメリットや注意点は、先に紹介した「1周してさらに超える」場合と同様だ。

 「特急/急行列車や快速列車が目的地を通過する」という場合も、連続乗車券を使うと折り返し乗車がしやすい。ただし、一部の区間では折り返し乗車の運賃を請求しない(無料とする)特例が用意されていることもある(※1)。特例が設定されている区間については、JR各社の運賃案内や時刻表を参照してほしい。

(※1)この特例を適用する場合、折り返し乗車区間での途中下車は一切できない

パターン3:経路上の途中駅で「寄り道」して乗車する場合

 中央本線の八王子駅(東京都八王子市)から甲府駅へと向かい、甲府駅で身延線に乗り換えて身延駅(山梨県身延市)に立ち寄り、用事を済ませてから身延駅から甲府駅に戻り、再び中央本線に乗って小淵沢駅(山梨県北杜市)に向かうとする。

 この経路の場合、一般的には「八王子~身延」と「身延~小淵沢」という片道乗車券を購入する人が多いと思うのだが、甲府でいったん別経路に抜け、再び甲府に戻ってきて元の経路に戻る連続乗車券として発券することもできる。この場合、連続乗車券の組み立ては以下の通りとなる。

・1枚目の連続乗車券:八王子~甲府~身延で2310円(136km)

・2枚目の連続乗車券:身延~甲府~小淵沢で1520円(89km)

 運賃は八王子~甲府~身延間の2310円と身延~甲府~小淵沢の1520円の合計で3830円だ。

 このパターンのメリットや注意点は「1周してさらに超える」場合と同様で、1枚目は100kmを超えているので途中下車もできる。ただし、出発駅から到着駅への片道(往復)乗車券を購入した上で、乗り換え駅で途中下車し、寄り道する区間の往復乗車券を別途購入した方が安くなる場合もある。購入の是非は、運賃をよく計算してから検討したい。

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