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JRグループが廃止する「往復乗車券」「連続乗車券」って何? そもそもなぜなくすの?

ITmedia Mobile / 2024年12月6日 15時5分

●「往復乗車券」「連続乗車券」はなぜ廃止されるのか?

 往復乗車券と連続乗車券の廃止について、JRグループはニュースリリースで「交通系ICカード等の全国的な普及拡大及びご乗車の都度インターネットでご予約いただけるサービスを多くのお客様にご利用いただいていること」の大きく2つを理由として挙げている。

 確かに大都市圏を中心に交通系ICカードは広く普及している。しかし、現時点ではサービスエリアをまたぐ乗車は原則としてできない。そのため「JRグループや交通系ICカードの境界駅を毎日またぐ人は(定期券を除き)使いたくても使えないのをどう考えているのか?」という声も聞かれる。境界駅近辺の駅では、特に休日になると交通系ICカードのエリアを“またいでしまって”精算を行う人の行列を見かけることも珍しくない。

 また、インターネット予約サービスも普及してきたことは確かで、地域によっては特急券や指定席券、場合によっては乗車券も引き換えずに済む「チケットレスサービス」も便利に使える。しかし、JRグループ各社が“バラバラに”サービスを用意しているため、場合によっては使い分けを強いられる他、発券が必要な場合に予約条件によっては引き換えられる窓口が制限されていたり、前後の区間の乗車券を含まないがゆえに、乗車区間によってはむしろ割高になったりと、誰でも使いやすいかといわれると首をかしげてしまうこともある。

 上記の理由に納得できるかどうかはさておき、JRグループはニュースリリースで「『往復乗車券』及び『連続乗車券』の発売枚数が減少している」ともしている。これは本当なのだろうか。東日本旅客鉄道(JR東日本)の広報担当者に尋ねたところ、「当社(JR東日本)に限った話であれば」という条件で回答を得られた(体裁を整えた上で掲載する)。

―― 往復乗車券や連続乗車券の廃止の理由として、販売枚数の減少が挙げられています。どのくらい減少しているのでしょうか。

JR東日本 11月における単月実績で比べると、2024年は5年前(2019年)と比べて20%ほど減少しています。

―― 割合で見てみるとどうでしょうか。

JR東日本 マルスシステム(みどりの窓口/指定席券売機)経由で発券される乗車券のうち、直近1年間の平均では往復乗車券は約16%、連続乗車券は約4%となっています。合わせて2割程度ですね。

―― 往復割引(片道601km以上の往復乗車券に自動適用される割引)が廃止されるのは、単純に往復乗車券が廃止されるからということですか。

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