1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. モバイル・アプリ

技適マークなしの「海外スマホ」を日本で合法的に使うには? メリットとデメリットも解説

ITmedia Mobile / 2024年12月25日 13時3分

 この際にWi-FiとBluetoothについては別途電波法第4条第2項に記載があり、訪日から90日間は海外から持ち込まれたスマートフォンも技適取得端末相当として扱うことができる。いわゆる「90日ルール」と呼ばれるものであり、90日の期間が経過すると失効するため、注意が必要だ。

 こちらも主に訪日外国人を対象にしたもので、電波環境を考慮しつつも90日間という期間の根拠の大部分は訪日外国人の「観光等を目的とした短期滞在期間」としている。

 これらのルールに厳密に従うなら、仮にも3カ月(90日間)に1度海外に行き、当該端末を海外で使用して再度日本に持ち込んでしまえば、上述の103条の6と合わせて「技適のない携帯電話を合法的に利用できる状態」になる。海外でアクティベートする必要があるのと期間制限があるのでハードルは高いが、技適のないスマートフォンを合法的に使う方法は存在する。

●デメリットは保証面と日本での最適化不足 購入は自己責任で

 続いて、海外でスマートフォン購入する際のデメリットも触れておこう。

 大きなところでは保証面と言語の壁だ。基本的に海外で購入したスマートフォンは購入した国と地域の保証サービスとなる。そのため、日本での別途保証加入や修理サービスは対応できないことがほとんどだ。

 仮に現地のサポートに修理などで持ち込むとしたら渡航費に加えて、翻訳アプリなどを使いながら応対するなどの心労も重なる。基本的に「保証はないもの」と考えた方がいい。

 また、海外の端末は日本の通信環境に最適化されているとは限らない。日本向けの商品と比較して通信速度が出ない、通信が安定しないといったことが考えられる。通信バンドも日本では利用しにくい設定の機種もあるため、各社の対応バンドを把握しておく必要がある。

 これはアプリにもいえる部分があり、動作確認の取れていない海外スマホでは国内向けのアプリは正常に動作しない可能性がある。中国で販売しているHuaweiのスマートフォンをはじめ、Googleサービスが利用できない機種もあるので、日本で快適に利用できるとはいいがたい。

 一方で、以前に比べて海外ECサイトが直接日本まで発送できるようになり、フリマアプリで輸入代行を行う人もいる。翻訳アプリの精度向上やキャッシュレス決済の普及によって、以前に比べて現地購入とオンライン購入いずれも海外スマホを購入しやすい環境が整っている。

 魅力的に映る機種も多くあるが、購入にあたっては法的な部分を確認し、各種デメリットや注意事項を確認した上で、自己責任で使用してほしい。

●著者プロフィール

佐藤颯

 生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。

 スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

・X:https://twitter.com/Hayaponlog

・Webサイト:https://www.hayaponlog.site/

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください