ワイヤレスイヤフォン主流の今だからこそ、有線イヤフォンのメリットを語りたい
ITmedia Mobile / 2025年1月6日 17時5分
私が有線イヤフォンにこだわるワケとは……?
最近、都市部を鉄道やバスで移動していると、完全ワイヤレスイヤフォンを使っている人をよく見かけます。最近は手頃な価格でアクティブノイズキャンセリング(ANC)に対応するモデルも出てきており、周囲の雑音をシャットアウトするために使う人もいるようです。
……が、そんなご時世にあえて言いたい。有線(ワイヤード)イヤフォンこそ最高であると!
●有線イヤフォンは「安定している」
ワイヤレスイヤフォンのほとんどは「Bluetooth」という無線通信規格で通信を行っています。PC/ゲーム機向けの一部モデルについては、Bluetoothに加えて独自規格の無線通信に対応している場合もあります。
Bluetoothや独自規格の無線では、通信に2.4GHz帯の電波を利用します。この帯域はいわゆる「アンライセンスバンド」に指定されており、Wi-Fi(無線LAN)や独自無線を利用するデバイス(キーボード、マウスなど)に多用されています。
Wi-Fiでは、2.4GHz帯を使うと「速度が出ない」とか「電子レンジを使うと通信速度が極端に低下する(場合によっては切断される)」なんていう話もありますが、これはBluetoothや独自無線でもあり得ることです。
2.4GHz帯の無線はいろいろな用途で使われており、場所によっては混信が発生しやすいです。2.4GHz帯の無線を用いる機器が多くある環境では、混信によって機器の通信が途切れやすくなり、ワイヤレスイヤフォンではそれが「音の途切れ」として表れます。
電子レンジについては、物質を温めるために使う電磁波が2.45GHzで、2.4GHz帯の無線機器の通信に干渉します。結果的に、電子レンジが動いていると2.4GHz帯では上記の混信と同様の現象が起こってしまうのです。
まとめると、2.4GHz帯の無線機器が多く存在する空間や、電子レンジが稼働中の場所ではワイヤレスイヤフォンの音の途切れが多くなります。混信対策の技術も導入されてはいますが、それで音の途切れを“ゼロ”にすることは困難です。
その点、有線イヤフォンは混信/干渉によって音が途切れることはありません。プツプツ途切れる音にイライラしてしまう人は、有線イヤフォンを使うべきです。
●有線イヤフォンは「つなぐだけ」で「遅れがゼロに近い」
ワイヤレスイヤフォンに音声を伝える際に、伝える側のデバイス(スマートフォンやPCなど)はイヤフォン側が対応するフォーマットで音声データを圧縮します。Bluetooth規格のイヤフォンが使うコーデック(圧縮方式)は主に以下の通りです(★印はいわゆる「ハイレゾ」音声に対応)。
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