スマホカメラ全盛の今、あえて初代チェキ「instax mini 10」を使って“写真との向き合い方”を考えてみた
ITmedia Mobile / 2025年1月15日 6時5分
プラ外装で近未来的なデザインの「instax mini 10」
2024年のモバイル端末カメラといえばXiaomi 14 Ultraが話題を席巻していたように思いますが、私はようやく「写真」が評価されはじめたなと感じました。
Xiaomi 14 Ultraのいいところは、極めて自然な写りをするところにあると思います。一時期のスマホカメラはSNSを意識してか、いかに鮮やでHDRが効いた絵が撮れるかにフォーカスしていました。しかしXiaomi 14 Ultraは明るいところは明るく、暗いところは暗く、色は極端に誇張されることはなく素直に映り、撮影時も、ポストプロダクションにおいても撮影者の意思が介在する余地があるのがよいのだという思想を感じられました。ライカとの共同開発のたまものでしょうか。
本来、写真とはレンズを通して光を集める行為であり、被写体と向き合う過程の中でどのように撮影者の思いを表現できるのかを考えながら向き合うものなのではないか。それに対して最近のスマホカメラはAIだの自動補正だの便利な機能が多く、撮影者の意思が介在しない無味乾燥で画一的なのではないか、最近はそんなことを考えていました。少しおじさんっぽいでしょうか? まだ20代なんですけどね……。
そんな思いが半分、もう半分は「Pentax 17」や「Rollei 35 AF」などの新製品が出てフィルムがロストテクノロジーになる流れが変わりそうだからで、フィルムカメラを始めてみてもいいかもしれないと考えていたところ、ひょんなことから初代のチェキ「instax mini 10」を入手しました。
●撮るまでが大変だったチェキ!
きっかけは実家の大掃除。棚の奥から出てきたのがOLYMPUSのフィルムカメラと期限切れから10年以上たったKodakのフィルムと、このinstax mini 10でした。
残念ながらOLYMPUSのカメラはレンズのモーターが完全に壊れており使い物にならなさそうでしたが、instaxの方は電池を交換してみるとなんと動くではありませんか! バッテリー式ではなく電池式であることに感謝しつつ、2024年後半から使ってみることにしました。instax mini 10は1998年製と私と同い年。そんなカメラと約20年ぶりの共演です。
いよいよ撮ってみようとして、まず直面したのがフィルム不足。
特にチェキはアイドル需要が激しく、どのお店に行っても在庫がない、在庫がない、在庫がない……!
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