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スマホカメラ全盛の今、あえて初代チェキ「instax mini 10」を使って“写真との向き合い方”を考えてみた

ITmedia Mobile / 2025年1月15日 6時5分

 インターネットでは転売価格ばかり。そりゃあ定価で1枚約80円のチェキが1枚1000円で売れるもんですから転売価格でも買うんでしょうね。チクショウいい商売しあがって。おかげで北欧旅行までにフィルム調達間に合わなかったぞ。

 転売価格で買うのは自身の流儀に反するので粘ること数週間、結局何件かお店を回ってやっと定価のフィルムを入手できました。転売屋に情報をあげたくないのでどこで購入したかは秘密ですが、アイドルが少ない街の大手のカメラ屋さんなんかは在庫がある確率が高かった気がします。あと中規模のカメラ専門店でも購入制限付きで置いてあるところが多いです。

●チェキでできること、できないこと

 確実にフィルムを入手できるようになってからは旅に出る・友人と会うといったシーンで持ち出して、某西新宿のカメラ屋さんで聞いた「フィルムは湯水のように使うものですよ」という言葉を真に受けて気軽に使うようにしていました。過去の記録から何枚か写真を紹介しましょう。

 最もよく使い、よく映るのはやはり人物撮影です。友達や家族との思い出の場でチェキは大人気、その場でじわじわと写真が浮かび上がってくる体験はやはり強烈で、スマホで撮ってLINEで送る以上の思い出になります。現像液が入っていたいわゆるホワイトベゼルにサインをして記録にするのもいい思い出になるし、連絡先を記載してそのまま相手に渡すのも乙ですね。

 現物が出てくるのが他のフィルムカメラにはないチェキのいいところなので、ぜひ活用したいポイントです。私は旅先での出会いで積極的に配っていました。

 人物撮影では基本的にストロボを使うので、できる限りカメラから同じ距離に並ぶのがコツです。前後の距離差があると顔の明るさが全然違う結果になります。

 なお、これは顔だけでなく背景に関しても同じことが言えます。明暗差が激しいと思ったよりも黒つぶれしてしまい何を撮ったか分からないようなシーンも多々発生しますね。

 意外と面白いのが風景写真です。極端な明暗差なければ空の青・紅葉の赤が鮮やかに映ります。

 ただし、明け方・宵の頃は少し難しいですね。白飛び黒つぶれが目立つので、仕上がりをイメージしてうまく構図を選ぶ必要があります。

 スナップで使うのもなかなか面白いです。初めこそ1枚80円をスナップで使うのか、と抵抗感がありましたが、いざ撮ってみるといい写真が撮れる! チェキの画角は35mm換算で33mm程度(スマホでいうと1.5倍ズームぐらい)なので、風景を入れたスナップとしては最適な画角です。加えてフィルムらしい素直な映りをします。解像度は微妙ですが、明るいところは明るく、暗いところは暗く、色味も過度に誇張されずフィルムにありがちな色被りもないです。

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