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ソフトバンク孫社長が語るOpenAIとの提携 1億以上のタスクを自動化して“AIの大脳”になる

ITmedia Mobile / 2025年2月3日 21時37分

ソフトバンク孫社長が語るOpenAIとの提携 1億以上のタスクを自動化して“AIの大脳”になる

Cristalは企業が保有するソースコードや議事録などを「全部読む」(孫氏)。魔法の水晶玉のように戦略を示してくれるAIエージェントとなるという

 ソフトバンクグループとOpenAIは2月3日、新たに合弁会社「SB OpenAI Japan」を設立し、企業向けにAIエージェントサービス「Cristal Intelligence(クリスタル・インテリジェンス)」を共同開発すると発表した。

 既に両社は、米国で総投資額5000億ドル規模の大規模AIインフラ構築プロジェクト「Stargate」を進めており、今回の日本企業向けエージェント開発は、その成果を国内企業にも本格提供する狙いがある。ソフトバンクは「企業内の1億以上のタスクを自動化する」という壮大なビジョンを掲げ、ソフトバンク・PayPay・LINEヤフー、ZOZOなどグループ企業への導入を皮切りに、大企業の業務改革を推進する計画だ。

 ソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長執行役員の孫正義氏はイベントで「AGI(汎用人工知能)は想定を超えるスピードで到来しつつある。大量のデータと投資が可能な大企業から実現していく」と指摘。Cristalは企業内の膨大なシステムやソースコード、会議記録、顧客対応履歴などを一括で学習し、24時間365日稼働する“AIの大脳”になると説明した。

 特徴は「自発的にタスクを実行するエージェント化」であり、コールセンター対応やシステム改修など多様な業務を自律的に行えるという。孫氏は「まずソフトバンクグループ全体で導入し、AGIの初期形態を日本から具体化する」と意欲を示し、年間4500億円(約30億ドル)を投じる考えを明らかにした

●サム・アルトマンの展望「AIエージェントの時代へ」

 東京で開催されたイベントに登壇したOpenAIのサム・アルトマンCEOは、AIの進化を段階的に捉えていると述べた。「私たちはAIを5段階のシステムとして位置付けており、チャットbotから始まって2024年に“思考して応答する”モデル(OpenAI o1)を発表した。そして先週はコード生成モデルへさらに一歩前進した」とo3-mini-highの発表について解説し、「推論能力を獲得したモデルは、複数ステップを踏んで動ける“AIエージェント”への道を切り開く」と指摘する。

 アルトマン氏は「AIエージェントとは、ユーザーに代わって独立して作業し、周囲を観察し、意思決定して行動する存在だ。複雑なタスクも思慮深く実行できる」と述べ、同日、新たにローンチした「Deep Research」を披露した。

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