復活した「ポラロイド」の新製品、アナログだけどイマドキだった 専用アプリでエモい写真をシェア
ITmedia NEWS / 2024年4月14日 9時21分
日本上陸が発表されたPolaroidの「I-2」
あの「ポラロイド」が日本で再度復活を果たす瞬間を見てきた。2023年秋に欧米で発売されたPolaroidのフラッグシップモデル「I-2」の日本での発売が発表されたのだ。
今、日本でインスタントカメラといえば「チェキ!」が有名だけれども、以前はインスタントカメラの代名詞は「ポラロイド」だった。インスタントカメラやそのフィルムの総称として、普通名詞のように「ポラロイド」と呼ばれていた時代があったのだ。
最初のモデルの発売は1948年。撮ったその場で写真が見えるインスタントカメラの元祖なのである。でも、そのポラロイド社がどうなったかを知る人は少ない。
実は2度も経営破綻し、Polaroidというブランドは残ったものの、フィルムの製造は2008年に一度途絶えてしまったのだ。
フィルムがなかったら、もうあのポラロイドカメラは完全に失われてしまう。でもオランダのインポッシブル社による「The Impossible Project」という活動でオランダにあった最後のフィルム工場が救われ、そこでインスタントフィルムの復活を試みた。このプロジェクトの中心にいた若者が、今のPolaroid社チェアマンのオスカー氏だ。
だが、一度失われたものを復活するのは大変で、当時と同じ材料は入手できず、一から開発することになったのだという。だから当時とまったく同じではないが、互換性のあるフィルムをなんとか完成。その後、「Poraloid」の商標も獲得してブランドを統一したのが2020年だった。
その後、いくつかインスタントカメラの新製品を出したが、日本での正規販売はなく、今回「I-2」で本格的に日本での復活を遂げることになったのである。
その発表会におじゃましてきた。
●最上位モデルの「I-2」とフィルムが日本でも
今回、日本での発売が発表された「I-2」は往年の名機「SX70」を超えるべく開発された上位モデルだ。
4年かけてすべてを一から開発したカメラだという。ちなみに日本のエンジニアも関わっている。かつてオリンパスでデジタルカメラの開発を手がけていたエンジニアがレンズ開発を担当したのだ。
レンズは98mmで開放でF8。フィルムサイズが大きいので35mm判換算にすると38mmくらいで扱いやすい画角だ。
I-2は、ポラロイドのインスタントカメラとしては初のマニュアル露出機能を持つ上位モデルだが、操作やスタイルは非常にシンプルでかつてのポラロイド社のカメラらしい。
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