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理想的なARグラスはまだない? 3Dスキャンアプリを無料で提供する理由は? 米Niantic技術トップに聞く

ITmedia NEWS / 2024年5月7日 16時27分

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米Niantic エンジニアリング部門でシニア・バイスプレジデントを務めるブライアン・マクレンドン氏

 米Nianticは、非常に幅広い技術を持つ企業だ。

 多くの人にとっては「ポケモンGO」や「モンスターハンターNow」といった、位置情報ゲームの印象が強いだろう。

 一方で同社は、AR(拡張現実)関係の技術を多数持っており、WebベースでARを活用する「8th Wall」のほか、それらの技術を統合してARアプリケーションを作るプラットフォームである「Lightship」も展開している。

 さらには、米Qualcommと共同で「屋外でARを使う」ための試作デバイスも開発中だ。

 スマートフォンで周辺の風景や物体を3Dスキャンする「Scaniverse」というアプリケーションも提供している。これは3月に3D Gaussian Splatting対応のアップデートが行われ、ハイクオリティーなキャプチャーが可能になった。しかも無料だ。

・「iPhoneで空間スキャン」に本命あらわる 無料アプリ「Scanverse」が3D Gaussian Splattingに対応

 こうした幅広い施策はどのような考えで行われているのだろうか? また、Nianticが考えるAR・VRの未来はどのようなものになるのだろうか?

 同社エンジニアリング部門のシニア・バイスプレジデントであるブライアン・マクレンドン氏に話を聞いた。彼はGoogleマップやGoogle Earth、ストリートビューなどの開発をリードした人物であり、この分野では伝説的な人物でもある。

 彼とNianticが現状と未来をどう見ているのかを聞いた。なお、取材はオンラインで行っている。

●Quest 3/Vision Pro登場でAR市場はどうなる?

――まず現在のAR市場をどう見ていますか。Apple Vision Proなどいくつかのデバイスが登場していますが

マクレドン氏(以下敬称略):世の中にはMeta Quest 3やApple Vision Proがあり、それをつけて人々が歩き回っているのを見ています。そして、屋外で動作するアプリケーションを書こうとしています。

 しかし、これらヘッドセットは屋外では決して役に立たない。

 将来的には、あなたや私がかけているような軽量のメガネを通して見ることができるようになるでしょう。だから私は、Meta Quest 3やApple Vision Proは、ARのための開発デバイスだと考えています。

――しかし、軽量なものを作るのはまだ大変です

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