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いざ調べ始めると大変、ネットにない古い情報を探すには

ITmedia NEWS / 2024年6月4日 18時6分

いざ調べ始めると大変、ネットにない古い情報を探すには

紙の情報なら図書館に行けば良いと思いがちだが……

 米Pew Research Centerの調査によれば、2023年10月の時点で10年前(2013年)のWebページの38%がアクセス不能であるという。

 10年前といえばそこそこ昔だと感じるかもしれない。20代の人からすればまだ子供時代だろう。10年前のガジェット、例えばPCやスマホはすでに役に立たなくなっても、新しいものがそれに変われば問題ない。

 だが情報はどうだろうか。われわれは常に最新の情報を求めており、うっかり古い情報をつかんでしまうと判断を誤る可能性が高くなる。その一方で過去の情報が無ければ、今の情報の価値が分からなくなるのも事実だ。データとしての年次変化やトレンドの変遷など、過去からのベクトルが追えなくなってしまえば、未来予測もできない。つまり情報は過去からの 連続性が無ければ、未来線が描けないということである。

 Webページが失われていくということは、当時のトレンドが分からなくなるということにもなりかねない。情報が書籍などの紙媒体になっていれば安心とも限らない。紙から情報を探すのは大変だ。今となっては、やり方すら分からないという人もいるかもしれない。

 筆者が先日体験した紙情報との格闘を例に、この問題を考えてみたい。

●調べられるのは新聞のみ

 宮崎市では毎年4月、市内の普通科がある公立高校四校が野球の試合で交流を深めると言うイベント、「四校定期戦」が行われる。2024年で45回目を迎えると言うこの大会、各ローカルメディアでは「伝統の野球大会」として報じた。

 実はこの四校定期戦、その第1回目は筆者が高校2年生の時、1980年に行われた。自分が始まりを知っている行事が、今となっては「伝統」になってしまっている。まあ45年も経っていればそうかなとも思うが、じゃあ一体何年経てば、あるいは何かのきっかけがあって伝統と呼ばれるようになるのか。これを調べようと思ったのだが、想像以上に大変だった。むしろ調べないほうが幸せだったのではないかと思えるほどだった。

 いつから、と言う話であれば、まあ10回目とか20回目とか、そこそこ区切りのいいところから「伝統」と呼び始めるのかもしれない。まずは宮崎県の地方新聞である、宮崎日日新聞のバックナンバーを調べれば分かるのではないか、と思い立った。初回から、新聞社とテレビ局がスタンドに取材に来ていたのを知っていたからだ。県立図書館に行けば、新聞のバックナンバーが閲覧できるだろう。

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