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最近のスタートアップ「資金調達後のPRあざとくない?」問題 “界隈”にぎわせたCEOに意見をぶつけた

ITmedia NEWS / 2024年10月31日 11時55分

──まず率直にお伺いしますが、noteの内容はどこまで本気なんでしょうか?

山田CEO:2000%本気です。各省庁が出しているホワイトペーパーなどを見てもらえれば分かりますが、(日本の)貿易赤字が広がってきています。

 自動車産業がなんとかけん引していますが、肝心なエネルギーは輸入頼みですし、日本人が得意だったはずのサービス産業自体も厳しい状況で、いわゆる知的サービス産業といわれるIT・コンサルティングはほぼ外国からの輸入に頼っている状態です。かつて栄華をほこった経済大国日本が沈んで行ってしまうんだろう、というのは、世の中一般でいわれていることですし、数字を見ると手に汗握るほど危ないと感じています。

 そうすると、僕らの子どもや孫の世代が苦しい思いをするのだろうな、というのが目に見えています。日本人は勤勉ですが、それが格安の労働力として未来が見えていて、それが嫌だなと思いました。それを避けるためには日本人全員がイノベーションを起こし、資本主義を戦っていくしかないな──と思い、(noteのような)発信をしました。

──いまお伺いした内容と、山田さんが発信していた内容は少し遠いような気もします。noteにあったようなエコシステムへの投げかけと、日本経済についての懸念はどうつながるのでしょうか

山田CEO:2013年のスタートアップエコシステムで回っていたお金がだいたい2000億~2200億円くらいです。そこから、VCは最低でもその3倍くらいを自分の取り分にしなければいけないわけです。つまり23年には6000億~6600億円くらいにする必要がありました。

 しかし計算してみると、上場したスタートアップが60社くらい、平均時価総額が170億円程度で、だいたい1兆円くらい。VCの取り分が50%だとして、5000億円くらいにしかなっていません。最低限を割ってしまっているのが現状です。

 直近のファンド組成を見ると、2022年度は6000億~7000億円くらい。ということは、10年後には3兆6000億円まで伸ばし、1兆8000億円を作らなければいけません。

 しかし、それを本当に作れるんでしょうか? 10年後に上場する会社の時価総額を全部足した際に、本当に3兆6000億円になっているかと問われると、結構難しい状況だと思います。もちろんダイニー単体で3兆6000億円くらい大きな金額でのIPOをしたいと考えていますが。

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