「Apple Intelligence」でできること 英語版を使って見えた、次世代「AIアシスタント」の実力
ITmedia NEWS / 2024年11月21日 10時57分
もう1つの特徴は、Apple Intelligenceと名がつく機能の場合、提供される機能のほぼ全てがオンデバイスAIによる処理、ということだ。プライバシー重視故の選択で、利用情報はクラウドに蓄積されることがなく、AIの学習にも利用されない。
例外的に自社の閉鎖型クラウドである「Private Cloud Compute」を使うことはある。ただそれも負荷が大きい処理に限られているし、一般的なクラウドAIとは性質が異なる。
そのため、同じAppleアカウントで利用されているMac・iPad・iPhoneの間でも、「AIの利用状況や学習結果は共有されない」。あくまでデバイスごとのものとなる。しかし、メールにしろ写真にしろ、同じ個人なら共通の情報はMacにもiPhoneにもあるだろうから、「同じ内容から学習したAIは、同じような結果を返す」ことになり、大きな問題は生まれない……という立て付けになっている。
●Siriが「もっと話しやすい相手」に
では実際に機能を見ていこう。
ビジュアル的に一番目立つのは「Siriの変化」だ。従来は丸いボールが表示されていたが、Apple Intelligence後には「画面の周囲が虹色」で表されるエフェクトになる。
英語での対話はより滑らかになった。発声が良くなった、という話ではない。それよりも、「考えながら話しかけても答えてくれやすくなった」というべきだろう。
人間は意外とちゃんと話していないものだ。考えがまとまらなくて言いよどんだり、「えーっと」などと挟んでしまったりするものだ。
最近の音声アシスタントはその辺にも一定の配慮はしているのだが、「すみません分かりませんでした」といわれることも、間違った動作をしてしまうこともまだ多い。
Apple Intelligence版のSiriは、さらにその辺に強くなった。
「んー、いいディナーの店を知りたいんだけど……、東京の……、渋谷駅あたりで。シーフードがいいかな」くらいの語りかけを(もちろん英語で)やっても、ちゃんと認識してくれる。
ちょっとしたことだが、音声だけでなくタイプでも使えるようになったのは大きい。呼び出す時は画面下部のバー(ロックを外す時にスワイプする白いもの)を2回タップすればいい。
●意外なほど便利な「要約」
次に特徴的なのが「要約」だ。メールやiPhone上での通知をまとめて表示してくれる。
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