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「Apple Intelligence」でできること 英語版を使って見えた、次世代「AIアシスタント」の実力

ITmedia NEWS / 2024年11月21日 10時57分

 精度はGoogleの方が良いと感じるが、消したいであろう対象を最初から選んでくれることなど、UI的にはこちらにも面白さがある。

 以下は消す前と消している最中、消した後の画像。見比べてみていただきたい。

●機能実装はまだまだこれからが本番

 これら機能を紹介してみたが、まだまだ発展途上の感は拭えない。どれも完璧ではないからだ。

 Siriはもう少しこちらの意図を読んでほしい。「Photos」の自然文検索も、探せないものがまだかなりある。初期のβ版に比べ、少し賢さが落ちたのではないかという気もする。

 未搭載の機能も多い。

 画像生成を行う「Image Playground」アプリ、ラフスケッチや周囲の文章から関連性の高い画像を生成する「Image Magic Wand(画像マジックワンド)」、オリジナル絵文字を作る「Genmoji(ジェン文字)」、写真や画像の中身を把握して働く「Visual Intelligence」などは、「年末までに」搭載とされている。

 面白い機能はむしろこれから搭載されていくという印象だ。

●プロセッサもメモリも増強。だから今秋のApple製品はお買い得

 最後に動作環境を確認しておこう。

 Apple Intelligenceは、iOS 18.1/iPadOS 18.1、そしてmacOS Sequoia 15.1から利用できる。

 iPhoneの場合には「iPhone 15 Pro」シリーズと「iPhone 16」「iPhone 16 Pro」シリーズが対象となり、それ以外の機種では使えない。

 MacはM1搭載以降、すなわちAppleシリコン搭載モデルが全て対象で、Intel CPU搭載機種では使えない。

 iPadの場合、Appleシリコンのうち「M1以降」を搭載した機種、もしくは最新のiPad mini(A17 Pro)搭載の機種が対象だ。

 すなわち「M1以降のAppleシリコン」もしくは「A17 Pro以降のAppleシリコン」を搭載した製品だけで使える、と考えればいいだろう。

 これらのプロセッサの共通点は、「AIの推論をカバーするNeural Engineを搭載している」ことと、「8GB以上のメインメモリを搭載している」ことだ。前述のような機能は複数のAIモデルを併用しており、しかも、処理を基本的にデバイス内だけで行う。処理の多くはNeural Engineに分散されるが、その分メインメモリへの負担は上がる。

 Macについては10月末に発売された新機種と、M2/M3搭載のMacBook Airについて、メインメモリの量を最低16GBに増やした。Macはいまならメモリ8GBでも「ギリギリなんとかなる」感じだったが、Apple Intelligenceを使うようになると本格的にメモリ不足になってくる。そうすると倍のメモリを搭載していくのが妥当……という結論に至ったのだろう。

 Apple Intelligenceの機能はまだ発展途上だ。日本語が使えないだけでなく、本命と思える機能もまだ「年末までに提供」という段階である。

 しかし別の考え方もある。Apple IntelligenceのためにAppleがスペックを盛り始めたので、今秋の製品はちょっとお買い得である……ともいえるわけだ。

 その辺を考えながら、ご自身が使う機材の更新を考えていただきたい。

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