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mixi2は、Xと違う「知らないおじさんが乱入しないSNS」に 笠原氏に聞く、収益化の道

ITmedia NEWS / 2025年1月15日 12時27分

●mixi2は「自分でコントロールできるサービス」に

 歴史を振り返ると、当初のTwitterは“本来のSNS”だった。タイムラインは完全時系列だったが、徐々にレコメンドを強化していった。刺激的なコンテンツを優先的に表示し、タイムラインを新鮮に保つことで滞在時間を延ばし、広告をはじめとした収益につなげることが目的だ。

 笠原氏は「それはビジネス上は正しいのかもしれない」と理解を示す一方で、「レコメンドの強化による成長は、短期的・一時的な可能性がある。中長期的には裏目に出てしまう可能性もある」と考えている。

 mixiはレコメンドを優先せず「ユーザーが自分でコントロールできるサービスにしたい」という。「情報の波に受動的に飲み込まれるのではなく、自分が選んだチョイスが反映され、自分で自分が見たいものをコントロールできるようにしたいと考えています」

●構想は2022年、マスク氏のTwitter買収ごろ

 mixi2の構想を始めたのは、イーロン・マスク氏がTwitterを買収し、相次ぐ仕様変更でサービスが動揺した2022年末ごろ。Twitterの混乱で「短文テキストの領域で変化が起き、チャンスが生まれるのでは」と考えた。

 とはいえ、テキストSNSは既にレッドオーシャンだ。Twitterは開始から約20年経ち、BlueskyやThreadsなどXの後釜を狙うサービスが乱立。短文SNSは厳しい市場といえるのではないか――。

 笠原氏は「短文SNSで新しい体験を提供できるかは、チームでも悩んだ」と言いつつも「ベーシックなコミュニケーションとして、短文テキストは強い。王道、絶対なくならないもの」と考えて、参入を決めたという。

 mixiから社名をとり、mixiの成功で上場した同社。「コミュニケーションサービスど真ん中であるSNSで主流となるサービスをもう一度やりたい」という思いを温めてきたという。

 mixi2は笠原氏が統括する事業だが、「自分が発案した」と言い切ることには抵抗があるようだ。mixiへの期待の声は社内外からあったという。発案当初「予算はつけなくていい」と思っていたが、他の役員が予算を確保してくれるなど、役員から社員、社外まで”みんなの思い”がプロジェクトにのっているためだ。

 開発は2023年にスタート。当初5人ほどのメンバーに、他の業務と兼任で関わってもらったが、24年初頭から専任化していった。笠原氏に賛同して集まってくれたスタッフばかりで、今は約10人に増えている。mixiに関わっていた40歳前後と、新卒も含む20代で構成されているという。

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