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「鳥肌たった」「これこそアート」 SNSで約13万いいねを集めた1枚のイラスト、衝撃の種明かしに反響 作者に制作経緯を聞いた

ねとらぼ / 2024年7月6日 12時30分

「鳥肌たった」「これこそアート」 SNSで約13万いいねを集めた1枚のイラスト、衝撃の種明かしに反響 作者に制作経緯を聞いた

キャンバスに大きな「×」を描く画家。壁には美しい作品群が

 SNS上で注目を集めた投稿について、その背景をあらためて取材する「バズ投稿のウラ話」。今回は、2022年にX(Twitter)で話題になった「予想外のメッセージ性が込められた1枚のイラスト」について、作者であるイラストレーターのらいすさんにお話を聞きました。

●キャンパスを前に絶望する画家→その真相は……

 話題になったのは、「好きで始めたはずだろ」という言葉とともに投稿された1枚の絵。うなだれ意気消沈した様子の男性が、キャンバスに大きな「×」を描いています。後ろの壁には美しい絵画が何枚も飾られており、思うように絵を描けなくなった画家の絶望を表現した作品のように見えます。

 しかし作品が投稿されたあと、らいすさんから驚きの“種明かし”が。なんと、背景の壁にある絵は全て、画像生成AI「Midjourney」で作成したものだというのです。

 このイラストが投稿された2022年は、画像生成AIサービスが急速に普及し始めた年でもありました。誰でも手軽に高クオリティーな絵を出力できるAIの出現は、クリエイターにとってはショッキングな出来事だったのかもしれません。真相を知ると、この作品は単なる挫折を描いたものではなく、「AI製のイラストを前に筆を折る人間の画家」という痛烈な皮肉が込められていることが分かります。

 深いメッセージ性が隠された“風刺画”に対しXでは、「鳥肌たった」「これこそアート」といった声や、「AIにも絵は生成できるけど、作品は生み出せない」「やっぱAIイラストも使い手次第なんやな」など、さまざまな意見が寄せられました。

 ねとらぼ編集部では、作品の制作経緯や、AIイラストに対するクリエイター目線での意見を聞きました。多くの人の心を揺さぶったイラストが生まれるきっかけとなったのは――。

●発想の源となったのは「絵を描き続けることに対してのつらさ」

――「描けなくなった画家」の絵だと思いきや、実は「AIの絵を前にした画家の絵」でもあることに驚きました! このアイデアのきっかけや、制作の経緯を教えてください

らいすさん: 実はもともと「描けなくなった画家」のアイデアだけが思い浮かんでおり、AI技術を使う予定は全くありませんでした。

 「絵を好きで描いているのに、その好きなものが原因で心を病んでいく」という“絵を描き続けることへのつらさ”というのは昔も今もずっと抱えている気持ちの1つで、あの絵はそんな自分の感情から構成されたものでした。「前から描きたいな」と思っていた作品でしたが、コンセプトは思いつきつつも自分の中でまだ形があいまいで、作品にはできずにいました。

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