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肉弾戦がないのは海外進出のため? 「わんだふるぷりきゅあ!」の海外事情を考える

ねとらぼ / 2024年7月25日 18時5分

 しかし、一部では人気を博すものの、日本ほどの大きなムーブメントにはならず、2作が作られたのみで終了という形になってしまいました。

 「グリッターフォース」のPVや予告映像はまだGlitterForcのYouTubeチャンネルに残っているので、興味ある方は見てみてはいかがでしょうか。

●「戦わない」作風は海外を意識したもの?

 2024年現在、プリキュアの海外におけるテレビでの展開は韓国、台湾、香港といった「アジア圏」が中心となっています。

 欧米では、配信はあるもののテレビ放送では厳しいレーティングが設けられ、「子ども向けアニメーション」としては、女の子の暴力表現や、肌の露出、ミニスカートでの戦闘などが規制の対象になる例が多いようです。

 例えば、2016年の日本アニメーション学会第17回大会の基調シンポジウム「子ども向けアニメにおける少年、少女」において、東映アニメーションのプロデューサー・関弘美氏は、「女の子向けアニメは、ミニスカートで足を高く上げる事がNGな国なども多くあり、男の子向けアニメの半数のエリアにしか行っていない」と言及しています。

関 おかげで『ドラゴンボール』は50カ国以上に売れています。私が手がけた『デジモンアドベンチャー』をはじめとする「デジモンシリーズ」も60カ国以上で売れています。一方で少女もの、『セーラームーン』『おジャ魔女どれみ』『キャンディ・キャンディ』などは、全部合わせても28~30カ国止まり。どういうことかというと、みなさんもご存知なように女の子が主人公で、ミニスカートをはいて、足を高くあげてアクションをするという作品が宗教上絶対にNGである国が、世界中にたくさんあるんです。女性が目しか出せない、黒い頭巾を被らなければならないという宗教もあれば、女の子が男の子に命令するようなシーンがあるのはけしからんと言われる国もたくさんまだまだある。だから少女ものの作品というのは、これだけ日本のアニメが世界中に行っているなかで男の子ものに比べると半分ぐらいのエリアにしか行っていないのが実態。日本アニメーション学会 第17回大会基調シンポジウム「子ども向けアニメにおける少年、少女」※強調表現は筆者によるもの

 同様に過去のWebインタビュー記事で、「スター☆トゥインクルプリキュア」プロデューサーの柳川氏も「日本の子ども向けテレビアニメは、肌の露出があったり暴力描写があったりして、子供向け作品としては海外のテレビで放送しづらい」と言及しています。

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