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AMDの新CPUアーキテクチャ「Zen 5」の採用でRyzen 9000/Ryzen AI 300は強くなった? 特徴や変更点を解説

ITmedia PC USER / 2024年7月30日 19時10分

 対応CPUソケットは、Ryzen 7000/8000シリーズと同じ「Socket AM5」を引き続き採用する。マザーボードのチップセットはZen 4世代の「AMD 600シリーズ」に引き続き対応する一方で、Ryzen 9000シリーズのリリースに合わせて新型の「AMD 800シリーズ」も登場する。AMD 800シリーズは、上位モデルでUSB4(≒Thunderbolt 3)ポートの実装が必須化されたこと以外は、AMD 600シリーズから基本仕様に大きな変更は加えられていない(詳細は後述)。

●「Zen 5」は「Zen 4」から何が変わった?

 Zen 5アーキテクチャのCPUコアについて、もう少し詳しく見ていこう。

 フロントエンド部では、命令発行部がZen 4の6基から8基に拡張された。また、分岐予測器も劇的にパワーアップ。分岐予測精度を改善した上で、分岐予測が失敗した際の「パイプラインストール」を最小限に留めることに成功している。

 最近のCPUのトレンドになるつつある「順不同命令実行(アウトオブオーダー)」については、並べ替えられる命令数をZen 4の最大320命令から最大448命令に拡大された。言い換えると、アウトオブオーダーのカバー範囲が1.4倍に拡大している。命令実行部を見てみると、整数命令や浮動小数点命令の実行ユニットをシンプルに“増量”することでパワーアップしている。

 SIMD命令の実行部に関しては、「AVX-512」命令にネイティブ対応を果たした。具体的には、レジスタ用のデータバスを256bitから512bitへと拡張したことで、512bitレジスタに対して1クロックでアクセスできるようになり、結果としてAVX-512命令の実行効率が改善している。キャッシュメモリへのアクセスアルゴリズムも改良している。

 上記の取り組みの結果、既に相当に優秀だったZen 4のIPC(1サイクル当たりの命令数)が、Zen 5では平均16%も改善したという。

●Ryzen 9000シリーズに合わせて登場する「AMD 800シリーズ」チップセット

 Ryzen 9000シリーズのリリースと合わせて登場するAMD 800シリーズチップセットだが、CPUと同時に発表されたハイエンド向け「AMD X870E(Extreme)」「AMD X870」に加えて、エントリークラスの製品として「AMD B850」と「AMD B840」が登場する。

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