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AMDの新CPUアーキテクチャ「Zen 5」の採用でRyzen 9000/Ryzen AI 300は強くなった? 特徴や変更点を解説

ITmedia PC USER / 2024年7月30日 19時10分

 ちなみに、Ryzen AI 300シリーズの発表済み製品におけるCPUコアの構成は、以下の通りだ。

・Ryzen AI 9 HX 370:合計12コア24スレッド

・Zen 5コア×1(4コア8スレッド)

・Zen 5cコア×1(8コア16スレッド)

Ryzen AI 9 365:合計10コア20スレッド

・Zen 5コア×1(4コア8スレッド)

・Zen 5cコア×1(6コア12スレッド)

内蔵GPUは「RDNA 3.5」に

 Ryzen AI 300シリーズの内蔵GPUは、RDNA 3.5アーキテクチャを採用する「Radeon 800Mシリーズ」だ。上位モデルのRyzen AI 9 HX 370には16コアの「Radeon 890M」が、下位モデルのRyzen AI 9 365には12コアの「Radeon RX 880M」が搭載されている。

 ここで「はて、『RDNA 3.5』なんて聞いたことないぞ」と思う人がいるかもしれない。それもそのはずで、RDNA 3.5はRadeon RX 7000シリーズで使われている「RDNA 3アーキテクチャ」のレンダリングパイプラインをノートPCの特性に合わせて改良したもので、本シリーズが初採用となる。

 APUの場合、CPUが扱うシステムメモリの一部からグラフィックスメモリを確保する。そのため、独立したグラフィックスメモリを備える外部GPUと比べると、どうしてもメモリの帯域幅が狭い。RDNA 3.5ではレンダリングパイプラインを改良し、メインメモリへのアクセスを減らすことで、グラフィックス回りの処理パフォーマンスを改善している。

 なお、ピーク時の処理パフォーマンスはRadeon 890Mで11.88TFLOPS、Radeon 880Mで8.91TFLOPSとなる。内蔵GPUのピーク性能がPlayStation 5のGPU(約10TFLOPS)超えとは、感慨深いものがある。

目玉のNPUはピーク時で「50TOPS」の性能

 Windows 11における「Copilot+ PC」の要件を満たすべく、Ryzen AI 300シリーズにはピーク性能が50TOPSのNPUが搭載されている。これはPC向けCPU(SoC)に搭載されるNPUとしてはかなり規模が大きい。

 このNPUを含めて、Ryzen AI 300シリーズのダイは全てTSMCの4nmプロセスで製造される。複数のダイを集積するのではなく、1チップ構成だ。標準TDP(熱設計電力)は28Wで、15W~54Wの範囲内で調整できる。

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