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新型Ryzen AI搭載の「ProArt PX13」はデスクトップPCの置き換えも可能なモバイルPCなのか? 試して分かった夢と現実

ITmedia PC USER / 2024年9月18日 12時0分

 ちなみに3DMarkでは、大型ノートPCで動いているケースが多いであろう他所の4070 Laptop GPUの結果と比べても、ひどく劣っているわけではないのが分かります。

 また、せっかくの小型PCなのでパフォーマンス設定とバッテリー駆動を変えた場合の性能も見ておきました。

 スタンダードモードで十分に速く、ぶん回しても冷却ファンの音量はほどほどに抑えられています。一方でパフォーマンスモードは性能向上がわずかの割には冷却ファン音が気になるので、基本スタンダードモードだけで良いでしょう。

 また、冷却ファンからの「サー」とか「シュー」という音に混じって、「キー」という高音のトーンが気になりやすいのは惜しく感じました。長時間ぶん回すような使い方を想定している人は、実機でファン音を確かめておくと良いかもしれません。

●設定を変えて一台三役

 先のグラフでも触れた通り、本機はもともとの性能が優れているので、パフォーマンス設定を下げたりバッテリー動作をしていたりしても十分に速いです。それに、GeForce GTX 1650に匹敵するといわれていた前世代のCPU内蔵GPUから、さらに改善したRadeon 890Mが搭載されています。

 そこで生きるのが、省電力モバイルノートPCとしての使い道です。設定アプリでGeForceをオフにしたり、ウィスパーモードに設定したりはすぐにでき、普通のモバイルPCのような使い方ができます。

 この設定で充電器を取り外してWebブラウジングを試したところ、バッテリーは約9時間でゼロになるペースで減っていきました。この設定ならば、コンパクトな充電器でも十分運用できるでしょう。

 個人的には、これが本機の真骨頂だと思います。デスクトップPCの置き換えにもなり、ハイパフォーマンスPCにもなり、モバイルPCにもなるわけです。

 自分みたいなPCオタクなら、まあ、目的ごとにPCを複数台持つハメになったとしても「置き場所もお金もなくなっちゃったね、楽しいね」で済んでいきます。ですが、クリエイティブ用途にPCが必要な人が、皆PC好きというわけではありません。デスクトップPCの煩雑さや複数台持ちの負担は避けられるなら避けたいというのが本音でしょうし、それがかなう可能性を本機は秘めています。

●Ryzen、AI、9、HX、370(なぜか滑らかに呼べない)

 ところで、本機が採用するRyzen AI 9 HX 370について、ももう少し触れておきましょう。基本的には従来通りのノートPC用Ryzenですが、従来の上位モデルと比較して大きく進化しています。

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