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新型Ryzen AI搭載の「ProArt PX13」はデスクトップPCの置き換えも可能なモバイルPCなのか? 試して分かった夢と現実

ITmedia PC USER / 2024年9月18日 12時0分

・CPUアーキテクチャがZen 4からZen 5に進化

・CPUコア数が8コアから12コアに増加

・内蔵GPUがRDNA3から3.5に進化、グラフィクスのコア数も増加

・NPU性能が16TOPSから50TOPSに向上

 といったところです。CPUも内蔵GPUもしっかり進化していますが、NPUの仕様値がざっくり3倍になっているのが目立ちますね。ところで、イマドキのモバイルプロセッサにはいろいろなものが入っていて、 幕の内弁当に例えることができます。下は「いらすとや」にある、8コアのCPUと5グラフィクスコアのGPUが載ったモバイルプロセッサのイラストです。

 弁当箱の容積の中で、バランス感や工夫をこらして食材を割り振っていくわけですね。そして下が、AMD製の幕の内弁当です

 左下のNPUが、かなりの面積を取っていることが分かります。モバイルプロセッサは、あるコストで作れる面積の割り振りの中で機能や性能が決まっていきます。例えば、仮にNPUを搭載しない決断をすれば、CPUをあと何コアか増やしたり、GPUの演算ユニットを数十%増やしたりといった面積の余裕ができます。そういうせめぎ合いの中で、大きなNPUを採用しているわけです。

 そして、良いトンカツを入れた幕の内弁当には「トンカツ幕の内弁当」と名付けたくなるように、RyzenにもNPUをたっぷり詰め込んだので「AI」を付けたくなったのかもしれません。その真偽はともかくとしてモデル名はこうなったわけですが、その結果、単にとっ散らかった印象になってしまったたけでなく、

・幻滅期に突入していくおそれがある言葉をモバイル中核製品の名前にしてしまい

・「2023年からこうする」と宣言したRyzen命名規則は1年と数か月でご破算になり

・もともとRyzen AIと呼んでいた「内蔵NPU」のブランディングもご破算になりました

 実際の製品はこんなにシッカリしているのに、なんでこう……ネーミングセンスというか……行き当たりばったり感というか――。最近は特に“忙しい分野”だしというのは分かるのですが、もうちょっと落ち着いてほしいと思ってしまいますね(個人的には「Ryzen 9 390HX」とかにして、堂々としていればいいのにと思います)。

●NPUの真価が分かるのはまだこれから

 また、虎の子のNPUですが、現状では使われているシーンを見かけるのはまれです。カメラ映像に効果をつける「Windows スタジオ エフェクト」を使えば、常時がんばっている姿を見ることができます。

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