Appleのオーディオ機器はなぜ評価されるようになったのか? AirPods Pro 2の「聴覚補助機能」からヒントを探る
ITmedia PC USER / 2024年11月12日 12時5分
上記の機能はハードウェア側の対応も必要となるため、現状ではAirPods Pro 2以外のAirPodsシリーズでは利用できない。また、アクティブ聴覚保護機能については「macOS Sequoia 15.1」を搭載するMacでも利用可能だが、現時点では米国とカナダでのみ有効となる。AirPods Pro 2自身のファームウェア更新も必要だ。
●AirPods Pro 2の聴覚補助機能とは?
iOS 18.1(とiPadOS 18)で実装されたAirPods Pro 2用の聴覚補助機能を、もう少し深掘りしてみよう。
まず、ヒアリングチェックは、アプリを使って「気導聴覚検査」を実施する機能だ。ちょっと難しそうな名前だが、健康診断などでも行われる基本的な聴覚検査そのものである。
健康診断では簡易的に「1kHz」と「4kHz」の2つの周波数で検査を行い、30dBHL(※1)以下の音を聞き取ることができれば「正常」と診断される。それに対して、AirPods Pro 2では「125Hz」から「8kHz」の7段階の周波数で、左右それぞれの耳における応答をチェックするようになっている。
(※1)dbHLは「聴力レベル」の単位。一般的な健康診断の場合、1kHzでは30dbHL(ささやき声と同等)、4kHzでは40dbHL(小さな声と同等)の音を流してチェックを行う
Appleは、「管理医療機器販売者」としてこの機能を届け出て、厚生労働省から承認されている(※2)。そのため、医療グレードの品質は保証されている。ただし、承認はヒアリングチェックアプリ、つまりソフトウェア機能に対して行われているため、AirPods Pro 2自体が「聴覚検査機器」として承認されているわけではない。
なお、Appleは2019年からWHO(世界保健機関)と共同で本機能に関する臨床調査を行い、200人の難聴の被験者を対象に機能のランダム比較テストを行ったところ、より厳密な医療機関でのテストとの一致度は81%だったという。
(※2)販売者として承認を受けたのは、日本法人の「Apple Japan合同会社」となる(以下同様)
ヒアリング補助は、ヒアリングチェックで得られた「オージオグラム(聴力感度の特性グラフ)」に基づいて、ユーザーの聴力を補うために再生する音声の特性を“補正”する機能だ。補助は軽度~中等症までの難聴を持つ人を対象としている。重度の難聴に悩む人は対象ではないが、カバーできる範囲は決して狭くはない。
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