スペースキーが分割されたキーボードは便利なのか? キー入力の癖を考察して「REALFORCE R3」セパレートモデルの設定を試行錯誤した話
ITmedia PC USER / 2024年12月26日 12時5分
その後も他のキー割り当てを試してはみたものの、この「右も左も使っている」という癖がなかなか打開できず、どれもこれも中途半端な結果になった。「ずっとこのキーボードを使い続ける」と決意したのであればともかく、試作機をお借りしている状況では、自分自身のオプティマイズにも限界がある。
やれやれ。仕方がない。筆者には使いこなせないが、変な癖が付いていない日本語配列ユーザーや、変化に適応できる柔軟性を持った若人たちに向けてもう少し活用方法を掘り下げていこう。
●分割スペースキー活用のアイデア
実はバックスペースキーを左スペースキーに割り当てることは、他社の機種や自作キーボード好きの間では比較的多く見られる活用例でもある。だが、それらのほとんどは英語配列だ。日本語配列ならではの活用方法はまだまだ手が付けられていない領域だともいえる。
そういった観点から再度見直してみると、そもそも最下段のキーの中にはほとんど利用していないキーが他にもあることに気が付いた。筆者の場合は普段から英語配列を使っているという事情もあるのだが、変換キー、無変換キーはスペースやEnterキーで代用している。片仮名/平仮名の入力モードを切り替えることはなく、入力後にCtrl+Iなどで変換するし、ローマ字とかな入力を切り替えることもない。2つずつ用意されているAltやCtrlも右側はほぼ使っていなかった(もう1つ上の段の右Shiftもタイプ数ゼロだった)。いっそのこと、このあたりを全てまとめて再マップしてしまうのも手かもしれない。
ここで、REALFORCEの持つ柔軟なキーマップ入れ替えについて2点、おさらいしておきたい。
1点目がFnキーの入れ替えだ。「全てのキーマップ入れ替えが可能」といううたい文句自体は他のキーボードでも見かけるのだが、REALFORCEの場合は他のキーボードで「例外」として扱われることの多いFnキーも入れ替えが可能になっている。Fnキーの使い方自体はShiftやCtrlなどの修飾キーと同じだが、それらとは決定的な違いがある。
例えば「@」を入力しようとしたとき、英語配列だと「2キー」と「Shiftキー」を押下する。OSはその情報を受け取り、「英語配列で、2キーとShiftキーが押下されたから、これは@だ」と変換を行う。一方、日本語配列だと「@キー」があるので1キーの押下だけで済む。
つまり、同じ文字コードであってもキーボード配列によって入力する際に押すキーの数が違うわけだ。いくらキーマップが変更可能でも、2つのキーを同時に押されたときの処理がOS側で行われる以上、日本語配列で「@」を2キー同時押しで入力することは(本来は)できない。
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