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朝ドラ「虎に翼」制作統括・尾崎裕和さんロングインタビュー《前篇》俺たちの轟(戸塚純貴)は当初から同性愛者と設定 同性婚の話は「必然」

iza(イザ!) / 2024年8月30日 12時0分

――けっこう段階を踏んで大変なところがあった?

「そうですね。でも第13週の演出を担当した橋本万葉が、以前、菊地さんが出演された作品の演出をしていたこともあって、菊地さんにも快くお受けいただけました」

――菊地さんがダメだった場合の代案は?

「それはなかったので出てくれてよかったです(笑)」

新潟の言葉でやってよかった

――新潟編では、一切妥協なく新潟弁が展開していましたが、新潟編にかけた作り手の思いを聞かせてください

「一番こだわったのは、ご指摘のとおり言葉だと思います。杉田太郎役の高橋克実さんが新潟県三条市のご出身で、寅子が新潟に行くという流れを考え始めた頃に、オファーして出演していただくことになりました。ほかにも新潟地家裁三条支部の深田庶務課長を演じた遠山俊也さん、地主の森口役の俵木藤汰さんも新潟ご出身で、キャスティングの時点で言葉がネイティブの方に入っていただくことで、より新潟の感じが出るようにしました。ほかの新潟ご出身ではない俳優さんには新潟言葉の指導を受けていただきました。今作は、東京が主な舞台でしたので、方言はそれまであまり使っていませんでしたが、新潟は寅子が本格的に生活する場所でしたから、その土地の空気みたいなものを出すということで、新潟弁はしっかりやろうと考えていました」

――視聴者の反響は?

「新潟の方からは、ネイティブの俳優さんたちがしゃべる言葉が本当にそのままで、自然に感じると。なかなか新潟の言葉ってテレビドラマで出てこないと思うので、それを喜んでくださった方もいらっしゃったようです。逆に、『こんなにネイティブで他県の人はわかるんだろうか?』という心配もありましたが、言葉が少しわからなくても、お芝居の流れと気持ちでちゃんと伝わるので、やっぱり新潟の言葉でやってよかったなと思います」

夫婦別姓や同性婚「考えるきっかけになれば」

――夫婦別姓や同性婚など、現在も議論が続いている問題が織り込まれています。これは最初の企画段階からある程度想定していましたか? あるいは放送開始後の反響を踏まえながら作っていったのでしょうか?

「第21週で、いわゆる事実婚という関係で航一と寅子が結婚します。吉田さんともいろんな打ち合わせをして、寅子がこれまで積み重ねてきた人生、2回目の結婚であることや、民法改正に携わった経験などを経て到達する結論として、あのようなストーリーになりました。轟とそのパートナーの遠藤時雄(和田正人)の話は、当初から轟を同性愛者と決めていましたので、彼が年齢を重ねていくなかでパートナーを見つけて、法律上の結婚ができない自分たちをどう考えるかというのは、必然的な流れでした」

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