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妻夫木聡・渡辺謙主演「生きとし生けるもの」会見 北川悦吏子さん「本当に死を恐れたことがある人に演じてほしい」と「悪魔のような気持ち」明かす

iza(イザ!) / 2024年5月6日 6時0分

杉野遥亮、妻夫木聡、北川悦吏子さん、渡辺謙、原田知世、大政絢。テレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」記者会見、2024年5月5日、東京・六本木、テレビ東京本社

俳優の妻夫木聡と渡辺謙が主演を務めるテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」(6日午後8時)の記者会見が5日、都内で行われ、妻夫木と渡辺の2人と共演者の原田知世、杉野遥亮、大政絢、そして脚本を担当した北川悦吏子さんが参加。それぞれが作品に込めた思いや撮影現場での様子を語った。

妻夫木演じる人生に悩む医者、佐倉陸と、渡辺演じる余命宣告された患者、成瀬翔の2人が、人は何のために生き、何を残すのかという永遠の問いの答えを求めながら各地を巡るヒューマンドラマ。

妻夫木は、連ドラ「オレンジデイズ」(TBS系、2004年)から20年来の付き合いとなる北川さんの脚本について、「言葉にならない何か、人間っぽく大事なものが書かれている」と絶賛。今回の現場を「ワンシーンワンシーン噛みしめながら演じた」と振り返った。

一方の渡辺は、北川作品に出演するのが今回が初めてで、出演に至るまでに北川さんとの間で3度もメールでのやり取りがあったことを明かした。北川さんが、成瀬の役を渡辺さんを想定して書いたという点について、渡辺は「脅迫ですよね」と冗談交じりに表現。北川さんたちを笑わせ、3度目のメールで「雪女に魅入られたので、やります」と“陥落”したと話した。また、北川さん自身が病と向き合っていることや、入院中、薬袋に脚本のアイデアを書き留めていたエピソードを知り、「(成瀬が)北川さんの気持ちを代弁している役」だと感じながら演じるなかで「降りてきましたよね、北川悦吏子が」と明かした。「自分の悪魔のような気持ち」で、渡辺のキャスティングにこだわったという北川さん。その理由について、渡辺も大きな病気を経験していることから、「本当に死を恐れたことのある人が演じたほうがいいものになる」と説明した。

北川作品に出演するのが4回目となる原田は、成瀬が旅の過程で再会する高校時代の初恋の相手、中野百合を演じる。原田は、自身の出演場面を「青春の甘酸っぱさと、大人になったからこその優しさ、相手を愛おしく思う気持ちの両方が共存していた」と強調し、「今までのラブストーリーではあまり見たことのないシーンだった」と振り返った。そんな原田の存在感を、渡辺は「本当に『時をかける少女』。顔見た瞬間に僕は高校時代に戻れる」とたたえた。

今作ならではの魅力について妻夫木は、「残される人にとって死は何かを失うことというイメージがあったが、もしかしたら、死によって生かされる、生きるための力を得る部分があるのでは(と思うようになった)」とコメント。そのうえで、「そういう勇気を与えてくれる、小さな幸せを見つけさせてくれるドラマになっている」と語った。渡辺は「強風も雷雨もあるが、最後は心地よいそよ風のようなドラマになった。北川悦吏子の風を感じてもらえたら」とPRした。

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