日曜劇場「御上先生」松坂桃李を「つかみどころのない」先生に プロデューサーが明かす企画経緯

日曜劇場「御上先生」第1話場面写真 （C）TBS

俳優の松坂桃李が主演を務める日曜劇場「御上先生」（TBS系、日曜午後9時）。本作は、東大卒のエリート文科省官僚から高校教師になった御上孝（松坂）が、令和の18歳とともに日本教育に蔓延（はびこ）る腐った権力に立ち向かう“大逆転教育再生ストーリー”。完全オリジナル作品で、詩森ろば氏が脚本を担当する。19日に放送される第1話を前に、飯田和孝プロデューサーが囲み取材に応じ、本作を企画した経緯や、松坂の起用理由などを明かした。

――本作を企画された経緯から教えてください

「そもそも私は『3年B組金八先生』第5シリーズを見て学校の教師に憧れ、大学で教育学部に入り、教職課程を取りました。そういった経緯もあり、いつかは学園ドラマをやりたいという思いがありました。その後、2020年のコロナ禍で在宅ワークをしていたところ、あるアーティストの動画に映っている高校生が輝いている姿を見ました。『最近の若者は熱がない』なんて言われますが、そういう人たちが輝けるドラマをいつか作りたいと思ったのがきっかけです」

――社会派なテーマが盛り込まれています。脚本の詩森さんは、松坂さんが主演された映画「新聞記者」も手掛けられていますが、どのような話があったのでしょうか？

「『新聞記者』で話題になっていたころ、私がお仕事でご一緒させていただいた女優さんが、詩森さんの舞台に出演されるタイミングがあり、そこから何度か詩森さんの舞台を見に行くようになり、学園ドラマをやりたいと話をさせていただきました。

詩森さんにやっていただくなら、社会派という要素はどうしても必要だったのですが、私にはどうしても『金八先生』への憧れがありました。ただ、時代を切り取るだけでは新しい学園ドラマにならないと考え、新たな切り口を詩森さんと考え、官僚と教師としました。

それが『ドラゴン桜』を企画していた時で、受験の形が変わると言われていたのに、結局変わらなかった、という経緯があります。現場の声を吸い上げきれないという理由で、一向に前に進まないという状況がありました。そういうことも相まって、社会派な要素も盛り込もうと、2020年から詩森さんと話していました」

――生徒役はオーディションで選ばれました

「第1話では、（奥平大兼が演じる）神崎というキャラクターが男子生徒の一番手というのが当初からあり、まずそこから決めていきました。徐々に脚本もできつつあるなか、全員を決める前に、29人のキャラクターが固まってきたので、オーディションに残っている人たちを役に当てはめていきました。