1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

朝ドラ「虎に翼」猪爪花江役・森田望智ロングインタビュー《前編》第15週の口論は「親友のけんかではなく、夫婦げんかです」

iza(イザ!) / 2024年7月12日 12時0分

「第60回(6月21日放送)のはるさんの遺言で彼女の日記を燃やすシーンですね。日記を燃やすとともに、はるさんへの思いを消化していくところで、トラちゃんがはるさんと向き合い、それを花江ちゃんが見ているっていう場面でした。はるさんからのメッセージを読んだトラちゃんが感極まって、花江ちゃんがトラちゃんの肩を抱くところまでが台本には書かれていたんですが、その後をアドリブでやらせていただいていて、その間1、2分ぐらいカメラを回してくれていたと思います。全部使うわけにはいかないんですが、すごく長く使っていただいていて、あれは相手が沙莉ちゃんだからこそ出た自然な気持ち、関係性が、それまで半年撮影を続けてきたなかで生まれたものだったり、花江ちゃんとトラちゃんを超えて、私と沙莉ちゃんの気持ちが通ったようなシーンでもあって、すごく印象に残っています。

本当にゆり子演じるはるさんが大好きでいなくなってしまったっていうことに対して役としてももちろん、自分として思いがすごく乗って。それは沙莉ちゃんも同じだっただろうなって見ていて感じたので、お芝居の楽しいところってこういうところだよなって思ったシーンでした」

――カットをかけずに長めに回すことは事前には知らされていなかったのでしょうか?

「そうですね。アドリブが好きな現場で、台本にないトラちゃんと花江ちゃんを映したかったというのもあると思うんですが、全部が全部オンエアで使われなかったとしても、私の記憶の中には残っているんですね。その時の情景、その1分間、2分間が。それがこれから演じるうえで記憶になりますし、花江ちゃんのなかでアドリブが使われるかどうかは大事ではなくて、役としての思い出を少しでも長く作れる時間だと思っているので、そういう面ですごく大事な時間だったと思います」

長丁場の朝ドラだからこそ関係性が変化

――制作統括の尾崎さんに取材した際、もしかしたら花江は寅子と最も長い時間に過ごすことになるかもしれないと仰っていました。森田さんからご覧になった花江と寅子の関係をどう捉えていますか?

「朝ドラの長丁場の撮影だからこそなのかもしれませんが、花江ちゃんとトラちゃんって最初の関係性からどんどん変わっていって、戻ったり離れたり、一時として同じような関係性の時がないというか、こんなにも変化していくんだって思ったんですよね。それはたぶん長く描けるからで、普通のドラマとか映画とかだったらその関係性の一瞬を描いて終わりですが、その一瞬の後にどうなるのかがすごく人間らしいと思っていて、トラちゃんとはずっと親友でい続けますが、第15週で気持ちのぶつかり合いというか、花江ちゃんの言いたいことが爆発して、けんかっぽくなってしまい、今まで言えてなかった分、トラちゃんへの不満が爆発するっていう流れでした。そこで『なんで親友なのに言いたいことが言えないんだろう、家族だから言いたいこと言っていいのに、こんなに我慢する子だっけ、花江ちゃんは?』って疑問に思ったんです。

でも、その時はたぶん親友っていう存在ではなくて、夫と妻の関係性だったんですね。だから妻として夫を立てたりするなかで、夫に対して我慢しなくてはいけない。妻だから家を守って働きに出てくれているトラちゃんを支えなくてはいけない。だから自分の気持ちには蓋をしてというふうな思いだったんですよね。それがすごく腑に落ちて。監督にも『これは親友のけんかではなく、これは夫婦げんかです』って言われました。親友だったら踏み留まれるところを、夫だから、けんかした時にお互いのことを顧みないというか、本当に気を使わず言ってしまう部分っていうのもすごく夫婦げんかっぽいなと思って。それを経てまた別の家族の形になっていきますが、トラちゃんに対して夫婦、家族、親友といういろんな思いが花江ちゃんに乗ったトラちゃんの見え方になっていくところが面白いですし、長丁場ならではだなと思います」

(後編につづく)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください