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オスプレイを政治利用する新聞の不見識 その1

Japan In-depth / 2016年4月29日 14時14分

 



在日米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイによる食料品などの輸送支援の受け入れが適切だったのか、との疑問も残る。


中谷元・防衛相は「山間部などへの物資輸送、人員搬送に非常に適している」と説明するが、実戦配備後も事故が相次ぎ、安全性に不安が残る軍用機だ。



地震と減災 政府の対応は適切か 東京新聞社説 2016年4月19日


http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016041902000138.html


 



輸送機として使用できる回転翼機は、陸上自衛隊だけでも222機ある。防衛省によると、17日深夜の時点で自衛隊が派遣した固定翼・回転翼機は118機だった。まだ余力があると見ていい。


さらに疑問なのは安倍晋三首相が17日朝の時点で「直ちに米軍の支援が必要という状況ではない」としながら、その3時間後にオスプレイ支援を受け入れたことだ。自衛隊の輸送能力は限界に達しておらず、3時間で事態が急変したとは考えにくい。軍事評論家の田岡俊次氏が言うように「『手伝いたい』というのを『来るな』と断るわけにはいかない」のかもしれないが、それを政治的に利用する意図があれば話にならない。


15年のネパール地震で災害支援に派遣されたオスプレイは、住宅の屋根を吹き飛ばし、現地紙に「役立たず」と酷評された。熊本県内でも支援に感謝しつつオスプレイの安全性に不安を感じる人がいる。



オスプレイ派遣 災害の政治利用はやめよ 琉球新報 社説 2016年4月20日


http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-262963.html


 


まず大規模災害において、米軍の派遣を拒む理由はない。外交的にも国内的にも日米同盟の絆の強さをアピールできる。特に周辺諸国に対してのアピールになる。この程度の災害であれば自衛隊機だけでも不便はないだろうが、米軍が救援に参加することの政治的、外交的な意味は小さくない。


またこのような「実戦」を通じて米軍と自衛隊の連携作戦を経験することは今後さらなる大災害、例えば東日本大震災のような災害が発生したときに備えての日米協力制の経験とノウハウの維持は有用だ。米軍が参加することに意義がある。


その在日米軍が保有している垂直離着陸機で最も多いのがオスプレイでありこれを投入するのは極めて自然である。また在日米軍は固定翼のC-130輸送機など他の機体も使用されている。これがオスプレイだけが投入され、他の機体、例えばC-130のような固定翼機の方が有利な場合でもオスプレイだけを使っているのであれば、オスプレイの恣意的なアピールだといえるだろうが、そのような事実はない。米軍が災害派遣にオスプレイを投入したことに不自然さはない。


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