婦人科検診を受けて! 女性のがんを減らす為に
Japan In-depth / 2016年6月11日 15時23分
一方、藤森氏は「残念ながら妊孕性(にんようせい)の問題について意識が弱い人が多いように感じます。単に今の選択というよりも、将来にかけての選択だという実感が無いように思える」と、啓発活動で苦労している思いが伝えられました。宮城氏からは「最近は情報が多くて困っている人もいるのでは?セカンドオピニオンも有効に活用して欲しい。それを嫌がる先生は良くない先生です」とアドバイス、安倍氏も女の子は若いうちから婦人科のかかりつけ医を持つとよいのではないか、とその重要性を指摘しました。
女性からだ会議のファウンダーでシンクパール代表理事の難波美智代氏は、日本医療政策機構が発表した、「婦人科系疾患を抱える働く女性の年間の医療費支出と生産性損失を合計すると、少なくとも6.37兆円にのぼる。(医療費1.42兆円、生産性損失4.95兆円)」とした調査結果を紹介。「これは消費税3%弱に当たる。女性の労働力によりGDPがあがっても女性が健康を損ねては、結果として国家にとっても大きな負担となる」と指摘しました。
それに対して宮城氏は、職場でのルール作りと国の法律によって企業単位での取り組みを徹底することを訴え、安倍氏からは、従業員の健康管理を経営的視点から戦略的に実践し企業価値向上を目指す、いわゆる「健康経営」の重要性が指摘されました。
難波氏が「ルールとして決めてしまうのが良いと思う」と指摘すると、松田氏は自身の団体で「ママ友検診」としてそれを実施したところ、45人が異常を発見できたという成果を報告。トップダウンの重要性を証明しました。
ここで自身も子宮頸がんに罹患した経験のある参議院議員の三原じゅん子氏が会場に到着しトークに参加。現状の性教育の問題に言及し、テクニック的なことではない生物学的な体の仕組みの教育は分けて学ばせるべきではないかと提案。また、「視聴覚室で女子だけが月経について教えられて男子が知らないというのはおかしい」と男性も女性の健康について知るべきだという考えを示すと共に、「検診に女性向けのチェック項目を入れるよう、今後も訴えて行く」と述べました。また、三原氏はアスリートが無月経になりがちという問題も指摘。無月経は骨折等のリスクも高まることから、外国ではコーチが男性でも理解しており、それゆえ無月経にならない一方で、日本はまだその理解が足りないと問題提起しました。
最後にこれからの活動や意気込みについて聞かれると、難波氏は「あなたはたまたま命が救われたんだから今後も発信し続けて!」と言われたことが今でも活動のバネになっている」と述べ、「検診をたしなみに」をスローガンに、シンクパールの活動をピンクリボンのように拡大して行きたいと意気込みを語りました。
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