都知事選3候補者人間力分析 東京都長期ビジョンを読み解く!【特別編】
Japan In-depth / 2016年7月31日 6時0分
顔相診断では「鼻筋が細く、先端部分は矢印が下を向くようにとがっているのが特徴的」で「実行力があり、こうと決めたら突っ走るタイプ」(日刊スポーツ、2016年7月19日)との指摘。「まぶたは厚めで垂れ目。周囲を気遣う努力家で優しい人が多い」(同上)との指摘はもっとも。その垂れ目で、なんとなく優しさを感じていた人も多かっただろう。ちなみに血液型はAB型。
(2)当選後の課題
発言や演説を聞いていても、日本政治への問題意識が色濃く出てしまっている。現状の政治状況は彼の思想的に納得いかないためだろう。実際、都政から国政を変えるためにいろいろな準備が必要になる。
課題の第一は、大きな組織を動かせるか。まずは、都庁の優秀な官僚たちにその能力を認めてもらうこと。彼ら・彼女らの信頼を得ずに組織を動かすことはできない。大きな組織を動かした経験がないことから、どのように組織をつくり動かしていくか?が問われる。つまり、都庁職員に、理解力でなめられないこと、そして、都庁職員にない発想を認められることが必要だ。それなりの人脈もあり、発信力などは十分活躍できるだろうから、そこが肝となる。
第二に、思いを実現させていく上で具体化していくための、実質的な面をサポートする専門家をどれだけ配置できるか。法律の制約、利害調整の制約、地方自治の制約など行政経営は舵取りが難しい。編集部とも、企業経営とも違う。ある意味行政経営の素人だという自覚を持って、その人脈で専門家を結集し、その言葉を謙虚かつ素直に受け入れ、リーダーとして采配を振るえるかが問われてくる。専門家の力を結集するところは、編集長としての経験を活かせる、力の見せ所である。
2 増田寛也氏
(1)分析
出身地ではない岩手県で長年県政の舵取りを担った経験、地元の大物である小沢一郎氏に対して対抗してきたところなど、信念の強さを感じる。2年間の浪人生活を経ての東大合格など、諦めない姿勢も見られる。
建設省での官僚生活。千葉県警察本部交通部交通指導課長、茨城県企画部鉄道交通課長、建設省河川局河川総務課企画官、同建設経済局建設業課紛争調査官と幅広い実務をこなし、現場感覚を磨いてきた。その後、知事としてリーダーシップ経験を重ねてきた。
改革派知事ブームに乗っかる形で岩手県でローカル・マニフェストを掲げたこと、地方創生の理論的支柱となったことなど、時代が求めることに敏感で、時代の潮流に乗るのがとてもうまい。ブームに乗って中身がないタイプとは違い、かなりの問題意識を持っている。データや数字に強く、見解も鋭い。
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