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福島県いわき市の深刻な医師不足

Japan In-depth / 2016年8月26日 11時0分

この結果、いわき市では多くの患者が遠く離れた郡山市や仙台市の病院を受診しなければならない。地元の救急隊員は「冬場は雪の積もった阿武隈高地を超え、郡山市内の病院まで、約80キロも運ばねばなりません」という。これでは助かる患者も助からない。

この問題を解決するには、いわき市内の医師や看護師を増やすしかない。私の周囲の医師や看護師には「いわきで働きたい」という人が大勢いる。自己実現できるからだ。その際の障壁は「既得権者の利権」だ。いわき市内で知り合った地元の人は「医療界は、提供者の都合でばかり議論する。市民目線は無い」と憤る。これを打ち破れるのは、市民の声しかない。

ところが、このことが住民には伝わっていない。地元メディアが触れないからだ。いわきの医療体制を強化するために、まずやるべきは、市民と正確な情報を共有することだ。そして公で議論することだ。医療を支えるのは健全な民主主義である。

(写真)病棟でスタッフに指示する森甚一医師(ときわ会常磐病院にて)©上昌広

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