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自衛隊、オスプレイの空中給油能力を活用? その1

Japan In-depth / 2017年1月12日 20時31分

もし自衛隊がオスプレイに空中給油をするならば、空自の輸送機、C-130Hの空中給油機型を増やす必要がある。空自は16機のC-130Hを保有しているが、その内3機を救難ヘリUH-60Jに給油するために給油機能を付加している。もし、10数機からなるオスプレイ1個飛行隊に給油するならば、まったく機数が足りない。

だが防衛省にはC-130Hの給油型を増やす計画はない。また同様に新型輸送機、C-2の給油型を調達する具体的な計画もない。空自のもう一つの既存の空中給油機KC767はフライングブーム方式(注1)を採用しているため、オスプレイが採用しているプローブ・アンド・ドローグ方式(注2)とは異なるので給油ができない。アダプターを装着すればできないことはないが、KC767はわずか4機である。追加で米空軍と同じKC-46Aが3機新たに調達されるが、それでも空自の戦闘機に対して十分な数ではない。オスプレイに回せる機体はない。先の報道のコメントは「遠い将来の希望」を述べたものではないのか。それにそれが、本当であれば空中給油機能のないAW609が何故候補になったのだろうか。

(注1)フライングブーム方式

空中給油機の後方の航空機に対し伸ばしたパイプラインから給油する方式。

(注2)プローブ・アンド・ドローグ方式

空中給油機側から伸びたロート状のホース(ドローグ)に後方の飛行機がパイプ(プローブ)を挿し込み給油を受ける方式。

(その2に続く。全2回)

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