デマと誤報暴露で韓国世論変化
Japan In-depth / 2017年1月15日 22時25分
5)米軍基地内で生物化学兵器実験を行ったという歪曲誤報
などがある。
②なりふり構わぬ視聴率獲得姿勢
2011年12月1日に開局したJTBCであるが、「崔順実ゲート」報道までは視聴率低迷で親会社の中央日報役員からは「厄介もの」扱いされていた。そうした焦りもあり、セウォル号事件時の「潜水鐘(ダイバーベル)投入扇動報道」まで引き起こした。視聴率低迷からの脱出、そこになりふり構わぬJTBC報道の動機が潜んでいる。
こうしたことからJTBCは、「崔順実タブレットPC報道」だけでなく、直近のチョン・ユラ(崔順実の娘)逮捕報道でも報道倫理を逸脱した手法を取った。
JTBC記者は、サムソンがらみ?の独自ルートで得たチョン・ユラ情報をデンマーク警察に通報し、チョン・ユラを逮捕させた上で逮捕場面を映像にして報道したのである。この報道に対しては報道倫理と記者の役割を逸脱しているとして朴サンヒョン・メディアティ理事などから強い批判が出ている。人権侵害にも関わる問題だからだ。
こうした報道姿勢は日本ではありえないものだった。ところが驚くべきことに、最近一部TV情報番組(1月6日朝)では、この報道倫理に抵触する「チョン・ユラ逮捕」報道をあたかも正当な「特ダネ情報」のごとく報道した。「崔順実ゲート」報道をキッカケに無責任な韓国流報道が日本にも伝染しはじめたようだ。
③JTBCの背後に存在している政治勢力
今韓国では、JTBCテレビが崔順実のものとされるタブレットPCを報道したタイミングが、次期大統領選挙にからんだあまりにも絶妙な時期だったために、これまで以上に政治勢力との結びつきに関心が寄せられている。
その一つは次期大統領候補とされている文在寅(ムン・ジェイン)氏の北朝鮮への情報漏えいが暴露された問題との関連であり、二つ目は10月24日の国会での朴大統領の改憲演説との関連だ。この朴大統領改憲演説の流れに潘基文(パン・ギムン)氏が乗っかれば野党政権誕生の目はほぼなくなっていた。この二つの問題は「太陽政策」の復活をめざす野党政権誕生にとってはまことに好ましくない状況だったのである。
まさにその24日の朴大統領演説当日の夜に「崔順実のタブレットPC暴露報道」は行われた。これで文在寅「共に民主党」元代表の北朝鮮への情報漏えい疑惑も、朴大統領主導の政局も吹っ飛んでしまった。JTBC報道の政治的背景に注目が集まるのは当然だろう。
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