加速する小池旋風、次は都議選
Japan In-depth / 2017年2月6日 19時46分
一方、飯田橋駅前の石川候補の最終街頭演説には優に300人を超える人が集まりその熱気はまさに去年夏の都議選の小池氏の街頭演説を彷彿とさせた。若狭勝衆議院議員が声を張り上げれば、小池知事支持者から大声で掛け声がかかり、トリで選挙カーに小池知事が登壇すると盛り上がりは頂点に。寒い中一目知事を見ようと1時間以上も前から集まっていた人の中にはイメージカラー「百合子グリーン」のスカーフなどを身につけた人も目立った。戦わずして勝負あった、と言わざるを得ない。
■そして都議選へ
選挙というものは勢いと流れが勝敗を決める。最初から戦闘モード全開の石川陣営に挑むには、与謝野陣営の体制は脆弱に過ぎたし、気迫も足りなかったと感じた。それにつけてもあの与謝野馨元蔵相の甥を担いでおいてちゃんとした支援体制もしかない「都議会自民党」の戦略とはいったいどういうものなのか?自民党東京都連の下村博文会長は今回の選挙で石川氏を応援した自民党の若狭勝衆議院議員に厳重注意したとのことだが、どうもやっていることがずれていると感じるのは筆者だけだろうか?
これで「都民ファーストの会」と7月の都議選をまともに戦えるとは思えない。何か秘策があるのなら、いつまでも温存していないで堂々と宣言してもらいたい。「ヒール」の役割に徹している場合ではない。小池都知事はキャッチフレーズを作るのがうまい。今回は「都民ファースト」を「区民ファースト」と言い換えて千代田区民の心をつかんだ。そして知事が大目標として掲げる「東京大改革」。これらのキャッチフレーズには、いわば、有無を言わさぬ「大義」がある。それを都民は感じ取っている。
そうした中、小池氏は7月2日の都議選に向け、地域政党「都民ファーストの会」から候補者を60名以上擁立し、議会の過半数を獲得する方針だ。6日同会は、先の都知事選で小池氏を応援し自民党東京都連から除名処分となった練馬区議会議員2人と、民進党に離党届を提出した元都議会議員2人、合わせて4人を公認候補として擁立した。こうした動きは加速することはあっても止まることはないだろう。小池知事が示す「大義」を上回るものを打ち出せなければ、「都議会自民党」が最大会派の座から転落する日が本当に来るかもしれない。
【訂正】2017年2月7日
本記事(初掲載日2017年2月6日)の本文中、「与謝野馨元蔵相の孫」とあったのは「与謝野馨元蔵相の甥」の間違いでした。お詫びして訂正いたします。
本文では既に訂正してあります。
誤 与謝野馨元蔵相の孫
正 与謝野馨元蔵相の甥
Japan In-depth編集部
トップ画像:出典 小池百合子Facebook
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