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もっと話そう、知ろう「女性のカラダ」

Japan In-depth / 2017年5月13日 0時9分

■正しい知識とかかりつけ医

続いて行われたパネルディスカッションのテーマは「カラダと向き合って働くということ」で、モデレーターに竹下隆一郎氏、パネラーとして、株式会社ジョヤンテ代表取締役の川崎貴子氏、宋美玄氏、そして難波美智代氏が登壇した。川崎氏は女性に特化した人材派遣会社を約20年経営しているが、昨年末乳がんを経験し、ブログで経験を赤裸々に綴っている。

竹下氏は、「女性のキャリアにとって何故ヘルスケアを見直すことが大事だと考えているか」と質問した。難波氏は、自身も36歳の時にがんを経験したが、がんになって初めてヘルスケアについての教育は不十分で、正しい情報入手の仕方もわからないということに気付いた、という。「自覚症状はなく、たまたま行った検診で分かった。私は子宮を全摘出した。もう、こどもは産めない。今そういう20代、30代の女性が増えている。これから結婚したい、子どもを産みたい、バリバリ働きたいと思う女性が自分と同じ目にあっている。それは人生の選択肢を失っていることになる。そういったリスクをできるだけ早い段階に知ってもらいたい。知識を身につけることが、女性の人生を自由にチョイスするために必要だと考えている」と述べた。

川崎氏は、これまでがんは不治の病だったが、自身も乳がんを経験して、「早期発見・治療する、保険に入れば仕事を辞める必要もない。自分でコントロールできると気づいた」と述べた。早期発見は治療の選択肢も広がる。川崎氏は、1月にブログでがんを発表した際、がん経験者から沢山反応があったという。「がんを不治の病にしないためにも自分のカラダと向き合うことが必要なのではないか」と述べた。

女性と婦人科のつながりに関して、宋氏は「皆、検診が大事なのはわかっている。ネックになっているのは、婦人科に行く手間や、妊娠を考えていないのに妊婦が沢山いるところに行きたくない等の検診へのイメージがあるようなので、そういう人には婦人科しかないところに行くように勧めている」という。また、以前検診を受けた際、医師にデリカシーのないことを言われたり、痛かったりしたマイナスの経験が理由になっている、と分析した。

また、ピンクリボンのキャンペーンが行われ、認知度の高い乳がんに比べて子宮頸がんは言い出しにくい側面もある、と指摘した。「かかりつけの病院をもつこと、そのためには意識啓発だけでなく、企業をはじめとした制度改革も必要なのではないか」との考えを示した。また医師とは相性もあるので、まずは病院に行ってみるように、と宋氏は呼び掛けた。

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