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もっと話そう、知ろう「女性のカラダ」

Japan In-depth / 2017年5月13日 0時9分

アメリカ等と比較して何故日本の検診受診率が低いのか、という問いに対して、難波氏は「日本は国民皆保険があり、病気になったら病院に行けば安く治してもらえるが、アメリカでは歯医者でも高くつくこともあり、予防に対する意識が高い。」と答えた。また、「どうしたら意識が高まるか」との質問を受け、「第一は教育で、同時に社会が啓発し、行動の後押しが必要である」と述べた。

また、「男性に話して一番ピンときていたのは、HPV(ヒトパピローマウイルス)は子宮頸がんの原因で、所詮女性の病気だと捉える男性も多いが、咽頭がんや肛門がんのリスクもあると伝えると急にぎょっとなる。」と述べ、がんに関する知識の少なさや予防意識の低さに警鐘を鳴らした。

 

■企業に求められる取り組み

一方、川崎氏はこれから企業内でヘルスケアについて相談できる環境づくりが必要になってくる、と述べた。例えば、治療の一環である摘出はメンタルに影響することも多く、専門家による精神的なケアが必要だとの考えを示した。宋氏も、企業が女性の婦人科検診受診率やかかりつけ医師保有率を「ブランド化」し、ヘルスケアから女性の活躍を応援するようになればいいのではないか、と提案した。

難波氏は、ネクストリボン活動、がんとの共生について「まだまだこれから議論を尽くさねばならない。」と述べた。宋氏は検診を受けたことをポジティヴにSNS等で発信してほしい、と呼びかけた。川崎氏は、勤務先や家族へのマイナスな影響を気にして隠しているがん患者が沢山いることに気付き、経験者だから伝えられること(cancer gift)もあると述べ、自身のブログ発信の重要性を改めて強調した。難波氏は、今回のイベントをきっかけに、職場の制度が充実しているか見直してほしい、と呼びかけた。

(注1)婦人科系疾患を抱える働く女性の年間の医療費支出と生産性損失年間合計6.37兆円(20~60歳の正規雇用の女性に対する調査 平成28年1月日本医療政策機構 働く女性の人数:2,474万人、婦人科疾患有病率:17.1% 前提による算出)

 

トップ画像:「もっと話そう女性のカラダ!仕事とカラダのいい関係」〜女性からだ会議®×ハフィントンポスト『Ladies Be Open』トークイベント〜登壇者とイベント参加者 ©Japan In-depth編集部

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