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フォードトップ独占インタビュー ウーバー・テスラの未来は?

Japan In-depth / 2017年6月25日 18時0分

筆者の主な質問は3点。



1)何故FORDは収益も株価も、特に最近ライバルに見劣りしているのか


2)米国の自動車市場は年初来前年割れとなっているが、今後は再び反転するのか、それとも下落基調が続くのか


3)各社がR&Dや設備投資を拡大させている自動運転車やAI、EVの領域で、今後本当に投資に見合った利益が出ると思っているのか。



Bob Shanksと筆者の会話は以下のように続くのである。



1)についての彼の答えは次の通り。即ち、FORDは他社以上に積極的にAIや自動運転技術に取り組んでおり、2021年の段階で、LEVEL4に当たる完全自動運転車を4車種、市場投入する予定。これはGMやトヨタなどのライバルに比べても、最も早い投入となる。


また、今下期からは複数車種の新型SUVを投入予定で、その開発費もバカにならない。米国自動車市場にはやや減速傾向が出ており、特に乗用車の不振が際立っており、一時的にインセンティブが膨らむことも避けられない。ただ、FORDは2015年に過去最高益を記録、2016年もそこから微減益になっただけで、今期15%減益の見通しとなるからと言って、その利益水準は決して低いものではない。


株価の動きはMarkにとっては不幸なことではあったが、そもそも株価のパフォーマンスが悪いのは、FORDだけではなく、GMやトヨタなど、米欧日の主要自動車メーカーの株価は、このところ低迷している。FORDだけが特別に悪いように言われても困る。FORDの収益は今期小幅な減益となる見込みが、2018年は新商品の投入と合理化効果により、増益基調に復帰すると確信している。


 


2)の点、即ち米国市場全体の話であるが、Bob Shanks CFO曰く、確かに当面やや軟調な推移となろう。ただ弱いとか市場が大幅に縮小するということではなく、実質的には当面高原横ばいとの表現がより適切であろう。米国の自動車市場は2009年のリーマンショックで、1,000万台まで下がったが、以降昨年の1,750万台という過去最高水準まで、7年連続で右肩上がり、700万台以上の成長となった訳で、さすがにそろそろ高原には到達したかもしれない。


今期は8年ぶりのマイナスになるかもしれないが、1,700万台水準はキープできると思っているし、来年も横ばいであろう。米国経済はなお底堅く、ほぼ完全雇用の状況。賃金は伸びガソリン価格も依然安い。金利が上がると言ってもその絶対水準はまだまだ低いし、市場には金が余っている。車を買うための融資は非常に簡単に受けられる状態だ。今後は、トランプ大統領の減税策と、インフラへの大規模投資が、自動車需要を喚起することも期待している。


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