「希望の党」小池氏は全面関与を
Japan In-depth / 2017年9月24日 17時1分
翻って日本の政治状況を考えるにこの「ミサイル解散」の中で、新党がどのような対立軸を打ち出すのかが問題となってくる。正直、これだけ北朝鮮の脅威が迫っている中で、政権を今、交代させようという力が働くとは思えない。
▲写真 日米首脳会談 2017年9月21日 出典:首相官邸
かといって政権の驕りや気の緩みを苦々しく思っている層は厳然としてあるだろう。くしの歯が抜けたように次から次へと離党が相次ぐ民進党はその受け皿にはなりえない。となると自民党への批判票は「小池新党」か「共産党」やその他の小政党に向かうしかないのだ。そう考えると「小池新党」の役割は今後の日本の政治を考えた時、非常に重要なものとなる。
▲写真 民進党前原誠司代表 2017年9月21日 出典:民進党
権力は必ず腐敗する。政権交代の受け皿となる政党が無ければならないのは自明の理だ。そうでなければいつまでも腐敗した政権が続くことになる。誰もそれは望まないはずだ。これまでメディアもそうした2大政党制を望んできたはずだ。そういう意味で左から右までいる民進党が発展的に解党し、「小池新党」に収斂していくことは必然的な流れであろう。
望まれるのはまさしく、「穏健な中道保守」の立ち位置の新党だ。政権が右に振れ過ぎたら、とってかわるべき政党である。今は安全保障が注目されているが、経済政策も同様に重要だ。国民にとって選択肢があることが重要なのだ。安倍首相は消費税増税分の使途変更など細かい争点を持ち出すようだが、有権者は近視眼的に判断してはならない。10年、20年、いや50年先を見据えて判断すべきだ。
もし今回の総選挙で「小池新党」が中途半端な議席しか取れないなら、2大政党制はさらに遠のく。それが国民の選択なら仕方ないが、それは決して日本政治の為にはならない、ということを知るべきだ。
少なくとも今回の選挙で「小池新党」は将来自民党にとって代わって政権を取る政党になるのだ、という気概を見せてもらいたい。さもなくば、またもや「烏合の衆」と受け取られ有権者の広範な支持は得られないだろう。
▲写真 小池百合子都知事 2016年9月6日 日本記者クラブ Photo by Japan In-depth 編集部
だからこそ、小池氏の全面的な関与が必要なのだ。今のままではこの党に風は吹かない。風を吹かせることができるのは小池氏のみである。都知事と政党の代表を務めることは矛盾しない。二元代表制の名の下で批判は当然出るだろうが、問題はもっと先にある。もし、小池氏が将来総理大臣を目指すなら、今回の選挙は非常に重要なものになろう。有権者も日本の政治が今のままでいいのか、将来どんな政治を実現したいのか、熟考して投票に行くべきだ。
トップ画像:東京都知事選で小池百合子候補を応援する若狭勝衆議院議員 2017年7月25日 Photo by Japan In-depth 編集部
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