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シンガポール初女性大統領 予想外の反発

Japan In-depth / 2017年9月24日 20時9分

 

くすぶる市民の不満の矛先

 

 シンガポールは建国の父として長く国政を担ってきたリー・クアンユー首相とその一族、そして一族の影響が強い中国系首相らによる政治支配が続いており、現在のリー・シェンロン首相はリー・クアンユー氏の長男である。「リー王朝支配」「報道・言論の自由の制限」「小学校時代の試験で進路がほぼ決まるエリート養成の学歴社会」「3Kの仕事は外国人労働者任せ」などなど抱える政治・経済・社会の問題は多いが、最近はこれにリー一族の内紛が加わって国民の不満を増幅している。

写真)リー・シェンロン首相  ワールドエコノミックフォーラム2012年(Lee Hsien-Loong - World Economic Forum Annual Meeting 2012)

出典)flickr : World Economic Forum

 

 リー・シェンロン首相に対しその妹と弟が父親であるリー・クアンユー氏の自宅を巡り保存か取り壊しか、でソーシャルネットを巻き込んだ論争を展開。論争は国会でリー首相が弁明・謝罪するほどまで拡大したことに国民は「一族の内紛に政治を巻き込んでいる」と感じているのだ。

 

写真)シンガポールの夜景

Photo by Someformofhuman

 

 このためリー首相による「民族の調和」を狙った大統領選出は「50年ぶりのマレー系大統領」「初の女性大統領」という派手な修飾語にも関わらずもはや国民の目に「額面通り」には映らなくなってきている。

 

国民はソーシャルネットワーク上での情報交換やインターネットでの外国報道機関の報道で、今回の大統領選出の問題点を把握しているようだ。現状に疑問を抱く人々などが16日の抗議集会に足を運んだのはそうした結果といえるだろう。

 

公立学校や公的機関では着用が禁止されているというイスラム教徒の女性の被り物であるヘジャブをわざわざ被って記者会見に臨んだハリマ新大統領はシンガポールに新しい風を呼び込むきっかけになるのだろうか。

 

 

トップ画像)就任式に臨むシンガポールヤコブ・ハリマ新大統領

出典)シンガポール大統領府

 

 

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