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歴史は語る 福島・医師不足のわけ

Japan In-depth / 2017年10月6日 12時0分

 

話を戻そう。明治以降、日本の大学の多くは、医学部を中心に総合大学へと発展していく。国も、このような大学を支援してきた。現在も状況は変わらない。例えば、国から国立大学に支払われる運営費交付金の格差だ。我が国には86の国立大学があるが、2016年度のランキングで、上位陣は旧七帝大、旧六官立医大の後継大学が独占している。この13校の中で最もランキングが低いのは、熊本大学で18位だ。149億円の運営費交付金を受け取っている。これは69位の福島大学(35億円)の4倍以上だ。

 

教育投資における格差は明治以来、延々と続いてきた。そして、これからも続く。教育格差は人材格差を生み、地域格差を固定する。福島の医師不足は、日本の近代化が抱える宿痾を反映している。幸い、相馬地方の透析危機は山本佳奈医師の存在で、一時的に緩和された。ただこの問題は、弥縫策では解決しない。歴史的な経緯を踏まえ、長期的な対策が必要だ。

 

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