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日本を解凍する?少数株主シンデレラストーリー1

Japan In-depth / 2017年10月19日 14時14分

 

安倍:つまり泣き寝入りしている人がたくさんいる、と?

 

牛島:そう。こうしたケースの救いの無いところは、相談しようにも分かる人がいないってことなんですよ。株の評価額が比較的高い非上場の会社で、後継者もいない、じゃあ、どうやってこの会社をつぶさないで残そうかということには皆関心を持つんです。例えば地方銀行や信用金庫などは、そういう会社に相続税対策やらないとあなたの会社潰れちゃいますよ、と相談に乗りますよね。いわゆる事業承継。

 

安倍:でもさっきの女性みたいな非上場会社の少数株主は蚊帳の外ってこと・・・

 

牛島:そうです。その事業承継の陰に隠れている全国250万の非上場会社、まあ、そのうち、実際に活動しているのは100万社くらいとして、その会社の少数株主って全然報われてないわけですよ。涙金みたいな配当があればまだまし、配当すらないところも多い。そして始末の悪い事に本人も株主としての権利を持っているという意識がないケースが多いんです。

 

安倍:ええっ?そんなことあるんですか?

 

牛島:ありますよ。この小説に登場する会社、元はおじいさんが興した運送会社という設定です。で、当時は得意先もあるし、色々出資してもらっていろんな事業やっていたんだけども、ある時もう運送会社も見込みがないから、と不動産管理会社にしちゃった。でも、運送会社の時代に出資した人たちは株主として残っているわけです。

 

安倍:事業の形態も時の流れとともに変わって・・・出資したことも忘れている人がいるってことですか?

 

牛島:そうです。株主としての権利を持っているのに、その自覚がないことが往々にしてあるってことです。自覚がないまま、無視されたまま。ところが株主権っていうのがありましてね、それは時効で消滅しなんです。

 

安倍:ほう、そこにこの問題の本質があるような気がしますね。

 

(その2に続く)

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