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北朝鮮と「対話」の糸口探せ 

Japan In-depth / 2017年10月22日 22時2分

北朝鮮の核・ミサイル開発は1980年代に始まったとされる。最初はエジプトから旧ソ連製の短距離弾道ミサイル「スカッドB」を入手して、これらを分解し研究を開始した。

その後、86年に寧辺に5000キロ級の原子炉の稼動を開始し、プルトニウムを取り出している模様だ。米国では“北朝鮮の技術力からすると、核爆弾1個あたり4~6キロの兵器用プルトニウムが必要とされるが、北朝鮮では既に50数キロ保有している”と推計している(9月4日付/朝日新聞)。

この結果、年間約80キロの高濃度ウランを生産でき、年に3個の核兵器を作る能力を持ち、2020年までにプルトニウム型、ウラン型を合わせ約50個の核爆弾を持つ可能性もある(同紙)という。

 

■2年以内に米国に届く核を実戦配備?

 北朝鮮は1993年5月には日本を射程に収められる中距離弾道ミサイル「ノドン」(射程約1300キロ)を発射。’98年8月には長距離弾道ミサイル「テポドン1」。さらに2006年に「テポドン2」や「スカッド」、「ノドン」を7発発射。

「テポドン2」の改良型の射程は6700キロ以上といわれグアム島はもちろんのことアメリカ西海岸まで届くとみられている。

2006年10月には初の核実験を行なっており、’09年5月には2回目の実験を実施している。さらにその後も13年に小型化、軽量化した原爆実験、そして’16年1月に4回目の核実験で「水爆実験に成功」と発表。同年9月にも核実験を行ない「核弾頭が標準化、規格化された」としている。

2017年に入っても2月以降、中距離弾道ミサイル「北極星2」、5月に同じく「火星12」を発射、そして7月に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」を2度発射した。火星14の射程距離は1万キロに及ぶとされており、アメリカ全域を射程内に入れることが出来るようだ。今のペースで進むと核爆弾を小型化し、2年以内には米本土に届くICBMが実戦配備されるのではないかと懸念されている。

 

写真:北朝鮮の弾道ミサイル「火星12」出典:CSIS Missile Defense Project

それにしても北朝鮮の核開発をここまで放置していたのはなぜなのだろうか。むろん、黙って放置していたわけではなかった。国際社会は約25年にわたって止めさせる努力を続けていたが実を結ばなかったのだ。

北朝鮮との核協議は1992年1月にカンター米国務次官と金容淳朝鮮労働党書記が会談して以来、何度も北と国際社会は協議を続けてきた。米朝協議だけでなく関係国を入れた6者協議が2003年にスタートした。

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