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IOCよ、スポーツに政治持ち込むな

Japan In-depth / 2018年2月15日 11時15分

 

■ 日本新聞各紙も社説で一斉に批判

 

日本の新聞各紙も、保守、リベラルを問わずIOCの政治偏向を厳しく批判している。

毎日新聞は、「国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は北朝鮮の参加について「平和的な対話の扉を開いた」と強調する。ただ、露骨な駆け引きが横行すれば平和の実現に貢献する“五輪精神”が色あせてしまう」と批判した(2月9日社説)。

東京新聞は「平昌五輪開幕、汚れなき舞台であれ」との見出しを付けて「84年ロサンゼルス夏季大会から商業化の道に進んだ五輪は、協賛スポンサーなどが絡んで巨額のスポーツマネーが動き、勝利至上主義が横行。それとともにドーピングに手を染める選手が増大した」と、五輪の商業化を厳しく批判しながら、「今回は北朝鮮が参加表明し、女子アイスホッケーでは韓国との合同チームを急きょ結成した。選手の気持ちを考えればスポーツの政治介入に反対する声が出るのは当然だ」と批判した(2月9日社説)。

読売新聞はもっと手厳しかった。「平昌五輪開幕“北”の政治宣伝は許されない」との見出して次のように痛烈に批判した。

「韓国の文在寅大統領が北朝鮮に対する融和策のカードとして五輪参加を求めた。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が応じたことで、一気に政治色が強まった。

核・ミサイル開発を進める北朝鮮は、国際社会から制裁を受けている。五輪を南北融和ムードに染めて、日米韓3か国の連携を切り崩し、制裁網に風穴を開けようとの計算が透けて見える。スポーツ競技は、政治と一線を画すべきである。その基本原則が、ねじ曲げられている」と文在寅政権の露骨な政治利用をあってはならないこととして厳しく追求した。

またIOCに対しても、「“例外措置”で北朝鮮に対応したのは、韓国政府だけではない。国際オリンピック委員会(IOC)の姿勢も疑問である。IOCが認めた北朝鮮の選手は22人だ。アイスホッケー女子だけでなく、スケート、スキーの計3競技10種目に出場する。このうち、フィギュアスケート・ペアの2人は、自力で出場枠を獲得していたものの、登録期限内に参加を表明していなかった。

IOCのバッハ会長は“朝鮮半島の明るい未来を開く扉となることを期待する”と、特例で22人の参加を認めた意義を強調する。無論、五輪の門戸は広く開かれており、北朝鮮選手の出場を排除すべきではない。ただし、予選を勝ち抜くなど、正当な手順を踏むことが前提となる。

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