仏、路上セクハラにNO!
Japan In-depth / 2018年2月16日 18時50分
Ulala(ライター・ブロガー)
「フランス Ulala の視点」
【まとめ】
・フランス、路上セクハラに対する法整備検討へ。
・背景にセクハラ被害を告発する#Metoo運動がある。
・「日常的な性差別」の解消が期待される。
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ハリウッドにおけるハーベイ・ワインスタインのセクハラ問題から端を発し、去年から世界中でセクハラ抑制に対する関心が高まっていますが、現在フランスではセクハラはセクハラでも、仕事上の関係で起こるセクハラではなく、路上で体つきや外見に関してわいせつな言葉をかけるセクハラに対する法の整備が検討されています。
▲写真 ハーベイ・ワインスタイン氏 出典:photo by David Shankbone
この活動の中心になっているのは、マルレーヌ・シアパ女男平等担当副大臣。フランスでは、仕事上のセクハラに対してはある程度の法の枠組みができていますが、路上でのセクハラに対してはほぼ処罰などの規則もない状態でした。
▲写真 マルレーヌ・シアパ女男平等担当副大臣 出典:在日フランス大使館
そこで、昨年の10月から法案に対しする意見交換が始まり、現時点では路上でのセクハラの定義の議論が十分つくされ、セクハラが行われた時には90ユーロから750ユーロの罰金を科すことなどがまとまりつつあります。
10月と言えば、法案への抗議ではないものの、女優カトリーヌ・ドヌーヴが行き過ぎた「#Metoo運動」に対して苦言を言いはじめた時期でもあります。その後今年に入りドヌーヴ氏をはじめとするフランスの女性100人と共に「口説く権利」を主張する書簡をルモンド紙に寄稿し、世界中で大きな波紋を呼んだことは記憶に新しいところ。
▲写真 カトリーヌ・ドヌーヴ 出典:クリエイティブコモンズ
書簡は、
「レイプは犯罪です。けれど不器用だったりしつこく口説いたりするのは罪ではなく、また女性への気配りは男性優位主義による侵害でもありません」
という言葉から始まり、こうも続きます。
「#MeToo運動は被害者を生み出しています。女性の膝を触ったり、唇を奪おうとしたり、仕事絡みの夕食で『親密な』ことを話そうとしたり、その気のない女性に誘いのメッセージを送ろうとしただけで、仕事を失ったり、辞任を強いられたりしています」
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