消費増税、先送り検討必要 第一生命経済研究所 永濱利廣氏
Japan In-depth / 2018年2月26日 18時0分
「細川珠生のモーニングトーク」2017年2月10日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部(東谷晃平)
【まとめ】
・日米同時株安の原因に「アルゴリズム取引」。景気は回復基調。
・日本で景気回復を実感できないのは消費増税と社会保障費削減の影響。
・日本は「大型減税・インフラ投資」、米は「富裕層増税・格差是正」などの政策を行うべき。
■日米同時株安
今回のゲストは第一生命経済研究所主席エコノミストの永濱利廣 (ながはま としひろ)氏。政治ジャーナリストの細川珠生氏は今回、日米の景気状況について取り上げた。
先ず、細川氏が先日の株式市場乱高下について触れ、日本の株安のきっかけとなったアメリカ株式市場の急落の原因について聞いた。
永濱氏は「アメリカの株が高過ぎていた」事を指摘、「それが適正な水準に修正されたわけだが、今回はそれが少々下げ過ぎた」と述べた。
そもそもなぜアメリカの株が高過ぎたのか。アメリカはこれまで景気が良いのにも関わらず、金利が上がりにくかった。これは企業にとってプラスなので株に余分なお金が流れる。従って株価は高い水準を維持していた。最近の好調な景気を反映し、物価や賃金が急激に上昇した。これにより投資家達が「金利が上がるだろう」と予測し、株に過剰に流れていたお金を引き上げ株価が下落した、と永濱氏は説明した。
次に永濱氏は「アルゴリズム取引」が要因であると述べた。これは株価の下落を認識すると自動的に株を売る仕組みだ。これにより雪だるま式に売りが増え、株価が下落した、と述べた。
また、投資家は株価下落によって生じた損失を埋め合わせようとする。その際に利益を出している日本の株を売る。これによって日本の株価が下落した、と今回の東京市場での株価下落のメカニズムを解説した。
■今後の展望
細川氏は「この不安定な状況が続くと日本経済に悪影響があるのではないか」との懸念を示し、今後の見通しを聞いた。
永濱氏は「今後しばらくは不安定な状況は続く」と述べると共に、「一度下がった株価は次の日には買いが入り少し回復する。するとアルゴリズム取引によって2月中は不安的な状況が続く。」と予測した。
一方で永濱氏は今回の変動はリーマンショックの時とは大きな違いがあると指摘した。「リーマンショック時は実際に景気が悪かった。しかし、現在景気は良好である。よって、高過ぎた株価が一時的に下落しただけであり、トレンドとしては回復していくのではないか。」と述べ、景気は回復基調にあるとの見方を示した。
この記事に関連するニュース
-
「小泉進次郎首相」なら日本株は上昇するだろうか 自民党総裁選で最も株価が上がりそうな候補は
東洋経済オンライン / 2024年9月16日 9時30分
-
「物価上昇を上回る賃上げ」はどうなるのか…自民党総裁選「次期首相」に岸田首相が残した"重すぎる置き土産"
プレジデントオンライン / 2024年9月14日 16時15分
-
金利のコントロールでインフレ抑制・公共投資&減税で景気回復促進…日本の財政金融政策のキホン 【経済評論家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月14日 9時15分
-
相場展望9月5日号 米国株: 人工知能人気は頭を打ったか? 米国景気は後退懸念増す 日本株: 日経平均はついに「弱気相場に逆戻り」で2番底を伺うか?
財経新聞 / 2024年9月5日 10時27分
-
日経平均株価「史上最大の暴落」は「秋からはじまる株価上昇」の予兆!?…今後の日本株式に期待できるこれだけの根拠【経済の専門家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月24日 9時15分
ランキング
-
1安倍晋三元首相と旧統一教会の「面談」スクープ 鈴木エイト氏が説く“追及のカギ”「注目すべきは集合写真に萩生田光一氏と岸信夫氏が写っていたこと」
NEWSポストセブン / 2024年9月22日 7時15分
-
2能登の特別警報を警報に切り替え 輪島、珠洲で観測史上1位の雨量
共同通信 / 2024年9月22日 10時50分
-
3「火災旋風」を文化祭で再現 渦巻く炎の怖さを目の当たりに
CBCテレビ / 2024年9月22日 7時5分
-
4「ウーバーイーツ」配達中の軽貨物車、自転車の女性はね重傷負わせ走り去った疑い…運転の男逮捕
読売新聞 / 2024年9月22日 10時20分
-
5能登大雨で仮設住宅8か所浸水、市立病院で下水道が使用不能…白米千枚田が一部崩落「本当にひどい」
読売新聞 / 2024年9月22日 7時10分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください