福島とアジアを繋ぎたい 若手医師の思い
Japan In-depth / 2018年3月2日 10時23分
森田麻里子さんは、妻、母、麻酔科医、そして事業家として新しいチャレンジを始めた。今後、「Child Health Laboratory (CHL)」のウェイトを増やすため、実家のある東京都板橋区に移住する予定だ。森田夫妻は相馬と東京の二重生活を送ることとなる。若いうちしかできないチャレンジだ。私は全面的に応援したいと考えている。
森田夫妻は30才。ここで夫のことは詳述しないが、二人は人生をかける仕事を見つけた。大学時代から二人を見ている私には、仙台・福島で暮らしたことで、二人は成熟したと思う。森田麻里子さんは、その理由を「慣れ親しんだ土地を離れることで、社会の中での自分の立ち位置を、客観的に見ることができたことが大きい」という。
森田夫妻は「近い将来、アジアを股にかけて働きたい。息子にシンガポールで高等教育を受けさせたい」という。二人はやがて、福島とアジアを繋ぐ存在になるだろう。浜通りの前途有望な若者が留学を希望した場合、彼らを受け入れることになるだろう。これこそ、震災から7年間、浜通りが築き上げた財産だ。この地で有為な人材は着実に育っている。
トップ画像:2017年2月20日、塩崎恭久厚労大臣(当時)とともに。新専門医制度について意見交換。前列左から夫の森田知宏氏、塩崎恭久氏、森田麻里子氏。後列左から嶋田裕記氏、山本佳奈氏。©上昌広
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