性被害撲滅、詩織さん国連で訴え
Japan In-depth / 2018年3月21日 11時9分
#Me Too運動で、昨日までアンカーとしてニュースを読んでいた大御所が翌日には画面から次々と消えるのを見ると、さすがアメリカ、女性の言い分をきちんと聞いているな、と言う印象はあったが、実際にはトランプ大統領の国である。これだけ、運動が盛り上がるまでには、これら著名キャスター陣の悪行は見て見ぬ振りだったわけで、決して、日本より先を行っているかと言うと、そうは思えない。ただ違うのは、これはおかしいと思ったら、被害者側が声を上げることができるかできないかであろう。
日本で育った伊藤さんは小さいとき、ビキニを着ていて、痴漢にあったそうだ。近くにいた母と叔母に報告したら、そう言う格好をしていたからだと言われたそうだ。日本人なら、ありがちな話である。なぜこんな目にあったか?まずは自分を省みるという、よく言えば「謙虚さ」、日本人ならではの「恥」の思想である。
以前、ニューヨーク、コロンビア大で、元ボーイフレンドだった男子大学生から、性暴力を受けたと主張する女子学生が、相手の大学生を退学にすべきだと大学に訴えたが、聞き入れられなかった。すると女子学生は、被害にあったときのベッドのマットレスを背負って、キャンパス中を練り歩き、メディアが大きく取り上げ、コロンビア大学が大慌てで、大学の性被害調査を拡大すると言う例があった。
写真)エマ・サルコウィッツ(Emma Sulkowicz:写真左端)が、性的暴行への抗議としてマットレスを持ってコロンビア大学のキャンパスを歩き回いた。活動のタイトル:「マットレスパフォーマンス:Mattress Performance (Carry That Weight)」2014年9月
出典)Carring The Weight Together
声を上げても聞き入れなければ、誰かが聞いてくれるまで声を上げ続けるのだ。日本女性として育った伊藤さんだが、高校でアメリカに留学、ニューヨークでジャーナリズムを学んだ経験が、同じ被害者を出さないために声を上げようと決意する土台になったのかもしれない。
国連の会見後、続いて行われたイベントにはおよそ100人の観客が集まった。被害について話すたびに、裸になるような気持ちだが、こうして集まってくれた人を見ると、毛布をかけてもらったような暖かい気持ちになると語った伊藤さん。
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