被災地復興、未だ道半ば
Japan In-depth / 2018年3月25日 13時27分
■ 郡山市におけるサポートに関して
郡山市の避難者ニーズを把握しようという背景のもと、コミュニティ支援(住民と関係を構築し、状況を把握する)、現地状況の調査と整理 (紙面、インターネットでの調査に加え、現地の支援団体を訪問して活動状況を調べる)、協働・連携しやすい仕組みづくり(9ヶ月の支援期間中、4回会議を行い現地との情報交換をした)を行った。
これにより、避難者を含む地域住民すべてを包含できるような支援体制の構築が求められていることがわかってきた。今回の学びを活かしながら福島の支援を引き続き進めていきたいとまとめた。
▲写真 左)青木淑子氏、右)高木卓美氏 ©Japan In-depth編集部
続いて第2部に移り、富岡町3.11を語る会の青木淑子氏が「復興を支える 人のつながり〜東日本大震災のその後を語る〜」をテーマに話した。
青木氏は「こんなにたくさんの方が参加して下さり、感動した。富岡町、福島への支援に感謝している。富岡町の話は福島全体の話と同じ、福島の話をすることはこれからの日本を考えること。一緒に考えて、一緒に悩んで、一緒に一歩前に進めることが日本、福島、富岡町にとって必要な支援だ。」
「私は富岡町民ではないが、以前、富岡町で教員をしていたことがあり、富岡町の人が、3月16日に郡山へ避難してきた時に縁を感じた。個人の力の小ささを感じながらも、毎日避難者を訪れ、できることを考えた。その日から今日まで富岡町とともに歩いてきた。昨年の避難解除とともに、住民票をうつした。そういう富岡町民でない視点からお話をできればうれしい。」
また、「富岡町は桜で有名。昨年、6年ぶりに桜祭りが行なわれた。震災のせいで桜をみる人がずっといなかったが、戻りつつある。今年も4月15日、16日に桜祭りが行なわれる。世帯数は6300。高齢世帯率は26パーセントで、福島の中ではかなり低い。これは安定した雇用先があり、卒業後も皆、地元で東電関係の会社に就職していたからだ。原発受け入れに賛成したことを悔いて涙するお年寄りをみると何が本当の豊かさなのか気付くのは難しく、彼らを責められないと思う。」
・避難の実態
「福島第一原発の事故直後、富岡町では、防災無線で川内町へ避難するように指示があった。避難指示が出て、片道1車線で車が並び続けている写真があった。その写真が私が語り部たる理由だ。皆、戻ってこれなくなるとは思わず、着の身着のままでてきた。この写真が撮られた時から、6年間もずっと富岡町に入れなかった。」
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