マッチングアプリの甘い罠
Japan In-depth / 2018年4月23日 1時3分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
【まとめ】
・「シュガーダディ」=「パトロン」と若い層をマッチングするサイトはアメリカで生まれた。
・日本でも「パパ活」という名の下、マッチングアプリが全盛。
・スマホ普及でパトロン探しが容易になり、若年層へのリスク高まる。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合は、Japan In-depthのサイトhttp://japan-indepth.jp/?p=39560でお読みください。】
「シュガーダディ(Sugar Daddie)」という言葉を知ったのは、筆者がニューヨーク特派員だった頃、1990年代後半だった。そう、言葉の響き通り、日本でいう「パトロン」である。
ただし、私が住んでいたニューヨーク・マンハッタンでは様相が少し異なった。週末ブランチを取りに入ったカフェ、周りを見回すと中年男性と若い男性のカップルが異様に多い。そう、まさしくその中年男性達が「シュガーダディ」だったのだ。若い男性たちはアジア系が多かった。異性同志のカップルは自分たちだけだったことも。きわめてニューヨーク・マンハッタンならではの光景ではあったのだが・・・
古今東西、大昔から、何らかの理由でお金が必要な人間と、それをサポートしたい人間がいたことは否定すべくもない。需要があれば、そこに供給が生まれる。そうして“市場”が形成されてきた。
「パトロン」と言えば、愛人バンク「夕ぐれ族」が懐かしく思い出される。若い人たちは知らないだろうが、1980年初頭に誕生したこの「夕ぐれ族」なる愛人紹介クラブ、発起人が筒見待子という若い女性だったこともあり大いに注目を浴び、一種の社会現象にもなった。この女性はテレビに引っ張りだことなり、この世の春を謳歌したが、それも長続きせず、1983年に売春防止法で逮捕された。「援助交際(エンコー)」という言葉が生まれたのもこのころだ。
21世紀になりインターネットによるサービスが加速し、先に述べたシュガーダディを紹介するサイトがアメリカで生まれた。文字通り、“Sugardaddie.com (シュガーダディドットコム)”はその代表格だ。
ホームページのキャッチフレーズは、「あなたの夢をかなえよう!(Make your dream a reality!)」だ。自らを「世界で最も著名で成功しているデートサイトです。」と謳っている。
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